夫婦の日常と こころの中のこと
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晴れ。寒くもないが、俺は寒気がする。風邪を引いたのかも知らん。
月曜日のせいか客の入りも多く、店は忙しかった。体調が優れない所為で、勤務が少々辛かった。
昼食の後、10分ほど事務所で横になったら、楽になった。
積み重ね積み重ねしたものがたくさんある。
細かいことを変に覚えている俺であったが、最近の俺は馬鹿になり、忘れていることも多いと思うぞよ・・・。
詳細な言葉は怪しいが、そのときの彩は覚えている。覚えると意識せずとも、心の彩はその時々に鮮やかに刻み込まれ、退色することはまずない。
読みきるのは大変だろう。めまぐるしく変わる彩を追って、それも長い月日のことを一気に追体験するのは、かなりのエネルギーを要することだろう。
それだけのことをしてきたのだ。
あのときが誇らしく、心に染み入るようであり、切なく、憂いを帯びて、快活さに悦びを感じ・・・俺は語彙が続かない。表す言葉を知らない。
いつから、どれだけあるんだろう?
俺はあの日からは間違いなくある。
その日の彩は、夕闇に落ちる一瞬前の、緋色と藍色の、妖しく切ない色だ。まだまだ幼かった俺だと思う。そして、そのことを気恥ずかしくも誇らしく思う。
俺の心は二つだ。三つかもしれない。もっと多いのかもしれない。分裂するたびに個々が小さくなるのではなく、どれも同じ大きさで、どれも大切である。
心はとても不思議なものだ、と思う。たやすく壊れてしまう。しかし、逞しく再生もする。
一つ増えるたびに、再生するたびに、豊かになるのだろう、と思う。
俺は大いなる屈辱を抱えて家に帰り着いたあの日。逃げ帰ったといってもよい。それを世にも嬉しい奇跡がすっかり拭い去ってくれたのだった。
人生なんて、そんなものかもしれない。一日単位で帳尻が合うのも珍しいが。
良いことがあれば、悪いことも起こる。
底に落ちても、いつかひとは這い上がろうとするものだ。
月曜日のせいか客の入りも多く、店は忙しかった。体調が優れない所為で、勤務が少々辛かった。
昼食の後、10分ほど事務所で横になったら、楽になった。
積み重ね積み重ねしたものがたくさんある。
細かいことを変に覚えている俺であったが、最近の俺は馬鹿になり、忘れていることも多いと思うぞよ・・・。
詳細な言葉は怪しいが、そのときの彩は覚えている。覚えると意識せずとも、心の彩はその時々に鮮やかに刻み込まれ、退色することはまずない。
読みきるのは大変だろう。めまぐるしく変わる彩を追って、それも長い月日のことを一気に追体験するのは、かなりのエネルギーを要することだろう。
それだけのことをしてきたのだ。
あのときが誇らしく、心に染み入るようであり、切なく、憂いを帯びて、快活さに悦びを感じ・・・俺は語彙が続かない。表す言葉を知らない。
いつから、どれだけあるんだろう?
俺はあの日からは間違いなくある。
その日の彩は、夕闇に落ちる一瞬前の、緋色と藍色の、妖しく切ない色だ。まだまだ幼かった俺だと思う。そして、そのことを気恥ずかしくも誇らしく思う。
俺の心は二つだ。三つかもしれない。もっと多いのかもしれない。分裂するたびに個々が小さくなるのではなく、どれも同じ大きさで、どれも大切である。
心はとても不思議なものだ、と思う。たやすく壊れてしまう。しかし、逞しく再生もする。
一つ増えるたびに、再生するたびに、豊かになるのだろう、と思う。
俺は大いなる屈辱を抱えて家に帰り着いたあの日。逃げ帰ったといってもよい。それを世にも嬉しい奇跡がすっかり拭い去ってくれたのだった。
人生なんて、そんなものかもしれない。一日単位で帳尻が合うのも珍しいが。
良いことがあれば、悪いことも起こる。
底に落ちても、いつかひとは這い上がろうとするものだ。
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