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夫婦の日常と こころの中のこと
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朝一番で通院。
調子もまずまずを維持していること、かねてから懸念の物忘れと動悸の改善を狙って、減薬の提案をした。
俺はたまにお医者さんに嘘をつくので、主治医にとっては即答しにくいのかもしれない。俺の表情をじっとさぐり、考え込んでおった。
こういうときのお医者さんの視線って嫌なものである。感情を映さぬ冷たい、無機質とも言える眼差しが、嫌な感じある。
だが、嘘は言っておらん。年明けから本当に、本当に、憑き物が落ちたように楽になったのである。
お医者さんとにらめっこ。負けるわけにはいかん。俺は目をそらさなかった。
結局、Amoxanのでかいのを一個減らされた。
わずらわしい動悸と、腹立たしい物忘れから解放されるかと思うだけで、気分が明るくなるというもの。
眠剤がなくなるのを補充してもらい、寄り道せず帰宅。

昼から、予定していた家の検査(?)。
我が家は家族3人総出である。建設会社は、設計士と現場監督、大工、営業担当者の面々である。
大工仕事のほぼ終わった家は、入るなりヒノキの香りも清々しい。内装はまだなので無色の印象があるが、「俺の家だ!」という感動もひとしお。何もないところから、これだけのものを作り上げた人たちに感激することであった。
玄関から見て廻る。既知の玄関の敷石について、説明を受ける。桃色の大理石は優しい色で、もとの赤い大理石にしなくて正解だったと思った。妻も「この方が可愛い(色)やねー」と満足そうであった。
そこから続く広い廊下。営業担当者の「旦那さんのところは狭い廊下ないですから」という褒め言葉も、俺の優越感を刺激する。廊下は堂々と歩みたいもの。体を斜にしてすれ違うなど、貧乏臭いことはしたくない。よしよし。
和室の造作も問題ない。大工自らが市場に出向いて選んでくれた床柱の、滑らかな手触りを確かめてみた。「俺の家」という実感が強くなる。
それから、俺の書斎となる二間続きの洋間。無垢の腰板が張られており、木の香りがひときわ強い。
ところが問題発生。二間のうち本を収納するための部屋にはクローゼットは作らないはずだったのに、ある。指摘したが、今更撤去というわけにもいかないようだ。
収納は多い方がいいと、何だか丸め込まれてしまった。妻も、俺は散らかすからなどと言う。それもそうなのだが、何となく違和感。
後はリビングをずらっと見る。ここも無垢の腰板を張ってあり、南向きの明るい部屋である。梁を見せた天井は高い。雰囲気がよく、くつろげる居間になるだろうと思う。満足。
ソファを置く場所、テレビを置く場所など、妻としばらく話し合い、現実化する夢を楽しんだ。
水周りは素通りして、二階へ誘導された。台所などは妻がいろいろと難癖をつけそうだからだろうか。長話となる場所は後回しか。

リビング階段にしたのはやはりよかった。家の真ん中に階段があるのは、家相としては良くないと教えてくれるひともいたのだが。子供部屋が二階である以上、階段は誰かと顔を合わせるような場所にあったほしいのだ。
階段も踊り場も、思ったよりもずっと広く取られており、安全性からも上々である。小さな娘もトントンと楽に上がれる。

主寝室にはクローゼットとは別に、ウォークインクローゼットを設けてある。ウォークインの方には妻が大工さんと相談して、棚を沢山作ってもらってある。機能的である。収納については妻の希望通りで、俺には文句の付けようもない。
また、窓際に小上がりの小さな畳コーナーを作ってあるのだが、そこからの眺めが秀逸であった。そこに文机を置いてもらえたら、俺の定位置になりそうであったが、妻が言うには「そこは冬場にコタツでもするの」ということである。娘の幼いうちは、布団を敷いて一緒に寝るためのスペースに活用できそうである。
そして、南側に子供部屋ひとつ。三方に窓があり、明るい。階下のクローゼットより広いものが設置されており、何かとものの多くなりがちな子供向けの仕様なのだろう。

もうひとつ北側に居室。当初妻が要らないといった第二番目の子供部屋である。客間か、物置か、妻の居室として使えばいいではないかと作ったものである。
南側の子供部屋よりこころもち広い。ここが問題の勾配天井の部屋なのである。
建築会社の方から、変更になったことをわびて説明を始めてくれた。
勾配天井といっても、あるかなきかの勾配である。言われれば斜めかな、という感じ。梁見せでなければ、デザイン的にも意味がないように見える。
「構造的に梁見せにはできなくて・・・すみません」と現場監督が言っておった。違和感。
「設計段階でわからなかったのですか?」と俺が尋ねると、少し驚いたようであった。
「こちらのミスで・・・すみません」と答えておった。素直に頭を下げる姿に、俺は違和感を感じた。
責めたところで今更どうにかなるものでもなさそうだし、これはこれでいいのだが・・・。
「これもまた、悪くはないね」と納得しておいた。

少々納得のいかないまま、二階の便所を覗く。
便器が・・・ピンク色であった。アイボリーだったはずだ。
指摘すると、監督は驚いて、青ざめておった。
連絡・手配のミスだそうだ。またもや違和感。
そして、俺はその違和感がどこに発生するのかを悟った。
現場監督は、妻に頭を下げているのである。俺に向かっては、妻に謝った後に軽く頭を下げるのである。
なるほど、俺は今まで家のことは妻に任せっぱなしであったかもしれん。細かい造作のことなど、俺は考えるのが億劫であったのも認める。建築会社との細々した連絡は、妻を介してのことが多かったのも事実だ。
「よきにはからえ」といった感じであったと思う。
が、その態度はねぇんじゃねぇか、現場監督よ? である。
便器の色については妻が「ピンクもいいやん?可愛いしー。ねー先生」たら言うので、俺も「そうか」とだけ言っておいた。別に便器の色くらいは大きな問題ではない。黒だとか、金色だとかいうなら、別だが。
何か・・・嫌な予感がし始めた俺であった。
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