夫婦の日常と こころの中のこと
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うららかな晴天。しかし、今日までのことらしい。
昨日届いたCDを聴きながら出勤し退勤し、家庭でも聴いている。
荒々しい熱気のあふれるバレンボイムの指揮と、暗めの色調のあるヴァルトラウト・マイヤーの声が、異様な情念の世界を形作る。うねり押し寄せる官能の波。まさに異次元空間だ。怖い一品であった。
バレンボイムということで、ユダヤ人とナチズムとワーグナーについて、嫌でも考えてしまう。
ワーグナー自身はともかく、その音楽にはユダヤ人排斥の影はないと、俺は思う。しかし、ホロコーストを経験した人たちにとって、ワーグナーという単語は記号化してしまった。それが哀しい。
ワーグナーの最高傑作の、深遠なる愛の音楽を、多くの人が色眼鏡なしに楽しめる日が来てほしい。
かつてヨーロッパで壁に押し込められ辛酸を嘗め尽くした民族が、今はパレスチナの地で、他の民族に同じ苦しみを与えている。
他者を区別するのみならず、差別をし、壁を作り、除こうとする。いつから悪意が生まれるのだろう。
人間は万物を区別することで、自らを取り巻く世界を明らかにし、発展を遂げた。区別をすることは悪いことではないと思う。他者を、得体の知れないもの、怪しいものと恐れるのも、自然な感情だと思う。
だが、知らないままで、悪いものだと決め付けてしまうのこそ、恐ろしいことである。
今日は昨日の続きだ。今年は去年の続きでもある。
「水に流す」のは「忘れる」のとは違う。「なかった」のとも違う。
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