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ひどく強い風。家の軋むようだ。冬の台風といったところ。
急速に発達する低気圧を最近では「爆弾低気圧」と表すようだが、趣に欠ける言葉だと思う。
起きると妻が難しい顔をして、土鍋の前にいた。七草粥を炊こうとしているのだった。
我が家の土鍋は気難しくて、いつもどこかしら怪しい粥になってしまう。土鍋の所為というよりは、妻の微妙な料理の腕の所為かもしれん。
俺にも手伝えと言うから、具剤の用意を手伝った。298円のパック入り七草をさっと塩湯でした。
台所の騒ぎを聞きつけてか、娘も起きてきた。流し台の端っこに寝ぼけ顔で立ち、親の作業の様子を眺めていた。
お馴染みの文句を娘に唱え掛けながら、菜を刻む。
「きみがため はるの野にいでて わかなつむ・・・」
雪の降り始めたこのごろに、スーパーで摘んできた七草だが、気分だけ春を迎えて。融け出した根雪の間、黒く塗れた土の上のそこら一面に萌え出ずる若菜を想って、いただこうか。
粥は少々ゆるめに炊けた。
午前中は職場に出た。
午後からは妻に頼まれて買出し。特売のトイレットペーパー。
出勤するときに言ってくれれば、帰りに買ってくるのにと、俺は文句を言った。
妻は、以前俺が仕事帰りの買い物は嫌だと言ったから控えたのだ、と答えた。言ったような、言わないような。気分しだいで口にしたかもしれん。
今日は拘束時間はないのだから、ついでの買い物は言ってもいいのだと、妻に教えておいた。文句は言いながらも、大してすることはないので出かける。
特売のトイレットペーパー12ロールと、別商品の12ロール8個の箱入りとを比べてみたら、20円しか違わなかった。冬場の買出しの手間を考えると、まとめて買った方が楽だ。
ついでにティッシュペーパーも箱売りで購入。
大箱2つ抱えて帰った。家に運び込むのが一仕事であった。
妻は、紙ばかり大量に買ってくるなと、笑いながら俺を叱った。
それらの箱は、置き場所がなく、俺の書斎に鎮座することとなった。