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夫婦の日常と こころの中のこと
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断続的に小雨の降る。

ボーナスが出た。それだけだ。
不完全な働きの俺にとっては充分な金額であろう。文句は言われん。
言われんが。立ち仕事と事後処理から疲労困憊して戻った机に明細のあるのを見て思わず、駆け寄り食い入るように見つめてしまったわい。
生活があるからな。
そこら辺は、家庭持ちの面々はみな同じである。
さしあたって使う予定はない。引越ししたら大金が必要になるはずだから、手付かずで残しておくつもりだ。


真っ暗な夜だ。風はぴりとも吹かない。寒い。
どこかの家のクリスマスのイルミネーションが、遠くにちかちか煌いていた。家の者は眩くないのだろうか。眩いほどでもないか・・・。
誰にでもなく点滅する電飾が、湿った夜の空気を通していくらか和らいで、疲れた目に優しかった。


帰宅後、妻と少しの酒を飲む。ボーナスの出たことを祝して。
月経の妻は酒を飲んで、ますます眠くなり、とっとと寝てしまう。全くいつものことながら・・・もう少し起きていようと思わんのかね、と苦笑いのでることだ。

密林から届いたばかりの荷を開ける。本はぱらぱらと眺めて閉じた。
CDは早速聴いてみた。サー・ゲオルグ・ショルティの派手なやつ。
「地獄の黙示録」のワルキューレの騎行はやはり彼の手なるやつだよな、と思った。より派手なアレンジがされているようだけれど・・・。
戦風をまとって駆け集まる女神たちの、不気味な首実検をする笑い声が、波乗りをするためだけの驕慢な武装ヘリの襲撃のBGMとして、ぴったり合っていたことを思い出す。

残酷だとかいう感情は神にはない。
這い蹲る我々の営みを高みから見下ろされる、屈辱感が甘美であった。
楽しくなり独り笑いながら、冷酒を三合ほど飲んだ。

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