2007.4.11 春雷

暖かかった。桜は満開で、一部散り始めている。
ここ数日夜になると、大気の状態が不安定になるらしい。雷が轟き、通り雨がある。

体調はまずまずを維持。
仕事にやりがいを少し感じるような気がする。特別仕事がうまく行っている、ということでもない。難しいのも抱えているには違いないのだが。ほぼ体調の好調な所為だと思う。

明日は燃えないごみの日だ。ここいらは、第二週・第四週に収集がある。今回は３週間ぶりというわけだ。
さぞかし沢山あるのだろうなと覚悟して、ごみ出しに出た。（ちなみに、ごみはその日の朝に出すのが正しいが、檻のあるごみ捨て場であるので、前日の夜に出すことが認められている。）
想像以上であった。
既に、ごみ捨て場いっぱいになっておった。仕方がないので、ごみ袋を持ち帰る。明日の朝、ごみ収集車の来るころに出せばいいだろうと思ったのだ。

帰ると、妻はごみ袋を見て、怒り出した。事情を説明したら、俺を叱った。
ここらにごみ収集車が来るのはとても早い時間なのだそうな。何時かと訊いたら、知らないと言ってまた怒る。
要するに、車を見たこともないほど早い時間であるか、朝の忙しい時間で目撃する余裕のないころ、らしい。それを俺が理解するのにも苦労するような、妻の説明であった。
いくら早いと言っても、７時前に来ることはないだろう。７時ごろにごみ捨て場の前で待っていたらどうか。そう俺は答えた。
妻は激怒した。娘の手を引いて、いつくるかも知れないごみ収集車を待てというのか、と怒鳴る。朝はそんなに暇ではない、と言って怒る。
しかし、俺は出勤しなくてはならないから、その役目は果たせない。妻もわかっているだろうにと思いながら、そのままを返したら、更に怒鳴られた。妻の怒涛のような舌鋒が炸裂。

「先生はまっとうなことを、しら～っと答えるから、腹立つんや～！！」
「もっとずるくなれ！」
「圧しこんでくるんや！」

娘を背後に従え、玄関先に仁王立ちになる妻は、わりと怖かった。娘は妻の剣幕に恐れをなしていたのか、不安げな表情で俺を見送るばかりであった。
娘は味方をしてくれん、ということで・・・。将来を予見させるような光景であるな・・・。
俺は軍手を手に、黙ってごみ捨て場に逆戻りした。
他人の出したごみは気持ち悪い。軍手の手で、ぐいぐい圧しこんだ。すえた臭い、食品パックのぱきぱきと割れる音がし、満杯の袋が今にも破けそうで、気持ち悪さ倍増である。
どうにか、我が家の一袋分のスペースができた。檻の蓋で押さえて、圧しこむことに成功。

帰宅すると、妻は台所の片づけをしながら、俺を横目で見た。
「入ったやろ？」と憮然と声をかけてきた。
「飛び出そうだったよ」と答えたら
「入ればいいんや、入れば。最初からそうすればいいんやが」とまた文句を言った。
入ればいい・・・とか、自分勝手なことを言ってはいけないのではないかと思うが。黙っておいた。
何故今日はそんなに激しやすいのだ、奥さん？

それにしても、不燃物の多さはどうだ。あれがみな不燃物だとは思えない。かなりプラステックごみも含まれているのではないか、と思う。
ごみの分別の仕方を徹底するために何か方策はないんだろうか。
妻の態度に怒りが込み上げてきそうであったので、別方向の思考に切り替えて回避。くだらないことで、夫婦喧嘩をしてもつまらないと思ったからだ。


家庭内の平和と、夫婦和合の為に。下手に徹することも大切なのだ。