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夫婦の日常と こころの中のこと
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すっきり晴れた。気温も高め。美しい初夏の一日であった。
五時前にもう目が覚めてしまったことで、東雲のばら色を見ることができた。自然と手を合わせたくなる様子であった。

午前中は職場に出た。新人さんに合わせて。


昼飯に遅れて帰宅。かなり気温が上がっており、歩いて帰ったこともあって汗ばんだ。昼食はそうめん。今年初めての出番となった。
熱せられた体を冷ますようで、たいへん美味であった。

娘に午睡をさせて、衣替えをする妻の手伝い。
以前の俺の体格に合わせてあるズボンがまだある。いつかまた、太ってはけるようになるかと取りおいてあったのだが。おそらくあの体格には戻らないと思う。
体に当ててみると、余り分が見て取れる。
「こんなにでかかっんやなぁ」と妻が失笑を漏らす。
「すげぇよな」と俺も苦笑い。
「でも、昔は体がしまっていたよ」と妻が言う。
彼女の言うとおり、今の俺の肉体は筋肉が落ち、たるんだ印象がある。そして、俺からそぎ落とされた分は、妻に移ったと思えるほど、妻はリンリンの肉体になった。妻に言うと怒鳴られそうであるゆえ、それは黙っておいた。
昔のでかい服はみな捨てた。その結果を眺めるに、持ち物はすっきりしている方が、好ましいと思った。


娘は午睡から遅めに覚め、夕方になって起き出して来た。
娘の顔を見て、妻と俺は息を飲んだ。
左側の顔が赤く腫れ、左目はほとんど開かない具合だったのだ。
「かゆかゆ」と娘が困った表情で言う。
妻はおろおろして「どうしたんやろ。どうしよ、どうしよ」と、俺に救いを求める。
よくよく触れてみると、発赤はいくつかに分かれており、その中心部にわずかなしこりを認めた。かきむしる様子ではない。機嫌も悪くない。痒みは見た目ほど強くないようだ。
いつもの寝室で、いつもの布団で眠っていたゆえ、何かにかぶれた可能性は低いと思われた。
「虫さされだと思うが」と言うと、妻は「何の虫?」と怖い顔で俺に詰め寄った。
子供の肌は大人とは違うから、ありふれた蚊のような虫に刺されても酷い発赤になる恐れがある・・・そのようなことを妻に説明した。
妻は不信感いっぱいの目で俺を見ながら、「で、どうしたらいいん?」と訊いた。
子供の変調に、母親は自らの亭主すらそのような目で見るのか。

奥さん、俺は味方ですよ~(泣)、と訴えたい気分である。

それはともかく、顔なのでステロイドは使いにくい。オムツかぶれに使っていた非ステロイド系の軟膏を塗っておいた。月曜日に皮膚科受診ということで、と話した。
妻は納得がいかないようであった。頼りにならんと独り言に俺を評価し、ため息をついていた。


夜更けになって、空気も心地よい具合に冷えてきた。
妻は娘が心配で一緒に寝室に早く引き取った。
俺は久しぶりにテレビを見た。松本人志の番組で、「タンポンに火をつけて教師に投げつけた男の話」を聞き、腹を抱えて笑っておった。くだらない話だったが、腹の底から笑えた。
娘があの調子で、妻も心配気であるのに、俺だけ馬鹿笑いしているのは、多少罪悪を感じた。番組を最後まで見たかったけれど、止めて寝室に入った。
すると、妻も同じ番組を見て笑っておった。

干した布団は、中にまだ陽を秘めていた。一方で、パジャマから出た妻の手足の肌がひんやりとして心地よかった。
ほのかに欲情した。
自然な入眠であった。

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