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夫婦の日常と こころの中のこと
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晴れ。ただし雲が多い。風もある。天気は下り坂だそうだ。

今日は村落の秋祭りである。
旧来の村の人と、新しく入ってきた俺たちのようなもの、多くは若い夫婦と子供の世帯であるが、入り混じって祭りに参加する。
午後には妻と娘を連れて神輿の練りに参加した。娘が歩き通すか心配であったが、無用であった。


マンション住まいの連中はほとんど参加しないのだが、俺は家を建てていることもあって、村の人々とは今後の付き合いの面から言っても、濃密な交流をしておきたい。それゆえ、村の壮年会の人たちと境内で、屋台の手伝いもした。
綿菓子、焼きそば、焼き鳥、焼きいか、フランクフルトの屋台を出している。俺は焼き鳥の係だ。本当はフランクフルトの係が良かったのだが。
ホットプレートで温めるだけのフランクフルトは楽ゆえに、壮年会の偉い人に任されているのだった。どこでも新入りは過酷な現場に配置されるものなのだ。同じ煙種目でも、生臭い焼きいかでなくて良かったと思おう。

それほど大きな村落ではない。なのに、大量の焼き鳥が用意されていて、俺はこんなにさばけるのだろうかと本気で案じた。
焼き鳥係の相棒はどんどん焼くように指示をする。知らんよーと思いながらも、先輩の言うことには逆らわない体育会系の体質である。俺は網の上にびっしりと串を並べた。
煙がしみ、炭火にあぶられて熱く、大変な現場であった。おまけに旨そうな匂いまでするのだ。拷問に等しい。
妻と娘も様子を見に来て、俺がちゃんと仕事をしているのに安心したとか言う。要するに村の人たちの間に馴染んでいるか心配していた、ということだろう。
妻に焼き鳥を二十本渡してやった。
「先生が焼いたんやー」と妻は楽しそうに言い、娘と二人「おいし、おいし」とぱくついておった。
陽の沈んだ後のこと、風は冷たく、妻は早々に娘と帰っていった。

半ばほど焼いて、客も一段落し始めたころ、壮年会の肝いりで、ビールと酎ハイが供給された。
屋台奥のバケツの中に沢山冷やしてあるから好きなだけ飲めばいい、と先輩相棒が言う。
何と、極楽祭りなのでしょう♪
俺は心底嬉しかった。薬と酒は相性が悪いのだが、今日は祭りゆえ野暮はなしだ。
でも、控えめにビールにしておいた。咽喉が渇いていたから、三口ぐらいにしかならん。

その後もビールを飲みながら焼き鳥を焼いた。舞台での子供たちの踊りや太鼓が始まったあたりから、客も来なくなった。男どもと屋台の奥に集まって、ひたすら飲みながら談笑する。
もう客も来ないと見て、焼き鳥や焼きそばの具の余りやらを焼いて、つまみにした。ますます酒の進むこと。
村の連中はみな、楽しい酒飲みである。俺はなんていいところに越してきたのだろう、と感動した。


祭りのひけた後の反省会でもまた飲んで。帰ったら妻に叱られるんだろうな、と少し思いながら帰宅。
やはり妻に文句を言われたけれど。
「どんだけ飲んだんやってー」と言われても・・・。飲んだのはビールばかりだ。ビールなど酒のうちに入らん。
「ちょっとです、ちょっと。ね」となだめておいた。
「煙臭いしお酒臭いー」と妻はブチブチ言っておったが、
「心配してくれてありがとう」などと嘯くおれであった。
呆れたのか、しつこく叱られなくて良かった。
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