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夫婦の日常と こころの中のこと
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うす曇り。
今朝はヘンな寝汗をかいて目が覚めた。胸もどきどきしておった。
寝巻きがしっとり湿るような大量の発汗である。布団から出ると、ぞくりと寒気がした。
何やら夢を見ていたような気もするが、悪夢だったという記憶はない。妻に「うなされてました?」と訊いてみたが、怪訝な顔で否定された。
単に寝室の暖房が効きすぎていた所為かもしれん。

仕事をしながら、知人のことなど考える。ちょうど似たような仕事をしていたから、思い出したのだ。俺の仕事は幸いにもうまく片付いたが、彼のところは難しいようすであると聞く。いい方向に進むようにと祈る。
夕方小さな会議。来週の現場についての打ち合わせ。
じっと座っていると、また動悸がしてきた。不安感に陥るほどでもないが、不愉快なのは事実。
まあまあ、平穏な仕事の進みの一日であった。


今日は天神講。
夕食の食卓にはカレイの丸焼きが並んだ。30センチはある、大きなカレイであった。もちろん魚屋が焼いたものを求めてきたのであるが、まだ少し温かかった。
俺の「帰るコール」を待って、妻がわざわざ買いに出かけてくれたのだ。
「気が利くやろ?」と、妻は自慢げな顔をした。
身がふっくらとして、脂がのって美味。
ただ、俺には少し塩気が薄く感じられた。付け醤油をしたら、「最近、くど好きになったみたいやで」と、妻に窘められた。身体に悪いから気をつけた方がいい、とか言う。
妻は、よくよく俺のことを注意して観察しているらしい。長~く愛してやりたいやつ、である。

天神様のご利益(?)で、子供に食べさせると賢くなるそうだから、沢山食べさせた。
娘の前髪が伸びていたから、風呂の前に切ってやった。オン・ザ・眉毛で、昔の子供みたいになってしまった。本人は気にしていないようだから、いいとしよう。妻も何も言わなかったし・・・。
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職場にて。
不手際を起こした女が、俺の前で泣く。俺は私生活でさえ、目の前の相手に泣かれると、頭に来るタイプである。公の場においては言わずもがな。
泣いて何が解決するのだ。相手が情にほだされることを、期待しているのか? それは卑怯者のすることだ。
仕事の場で、自らの感情をコントロールできないものは、要らない。
泣くのは、後始末を終えてから、便所か自分の車の中でしていただきたいものだ。
朝っぱらから、そんな騒ぎでありましたよ・・・。俺こそ泣きたいというのに。

全くつまらん始まり方の一日である。爽快とは言いがたい気分で、長い現場仕事に出かけた。
現場はかなりシリアスな状況であった。後始末の困難さ、億劫さを思い浮かべる様子であった。
細々した作業を長時間強いられ、肉体的にも疲労困憊であった。持てる技術と気力と体力を使い果たした気分だった。
夕方、得意先回り。思わしくない客がおり、やはり今日も思わしくなかった。


今日は姉の誕生日である。退勤後、駐車場の車の中から、お祝いの電話をした。
「誕生日おめでとう」と俺が言ったら、姉は「めでたくねぇよ」と答えた。
男気溢れるいつもの姉の様子とは違って、しんみりとした言いようであった。
曰く、姉の誕生日は母の月命日になったからだ、と。
母が初めての子の誕生を迎えた日はまた、母の命の終わる日と、月こそ違え日にちは同じであった。23日という日は我々の母にとって、特別な意味の在る日であったのだろうか。
姉もまた、死んだ母を慕ってすすり泣いた日がいくらもあったのだろうと、今更ながらに、思いをやった。
女親と娘・・・同性ならではの相克もあっただろうが、同性ならではの深い絆で結ばれていた彼女らを想う。
母娘ならではの会話。
母娘ならではの眼差し。
息子にはわからぬその絆を、俺は少々うらやましくもある。


姉はめでたくないと言うけれど。俺はそれでも祝いたいよ。
なにしろ、この世で最も愛するあんたが生まれた日なのだから。
姉弟で結婚できるように日本国の民法が改正されたなら、三ヶ月悩んで、妻より姉と結婚すると思う俺である(爆)。
誰が何と言おうと、俺だけは姉の誕生日を寿ぐのである。
本日も晴天なり。
洗濯物を外に干せるような日差しではない。冷たい冬の陽光である。
しかし、晴れた空というのは、気持ちがすっきりするものだ。俺の持病は季節性のものではないが、やはり影響は否めない。

妻にせっつかれて、自室の掃除をする。机の上に煙草の灰が散っているのを、妻に見られてしまったのだった。パソコンの傍で煙草を吸うなと、妻はうるさく俺を叱った。
しばらくパソコンには触っていなかったが、机の上でものを広げたり大騒ぎをしていたので、かなりの灰が散乱しておった。パソコンをどかすと、その下にも灰が飛び散っておった。
大掃除だ。
机やパソコンの周りを掃除したら、雑巾がヤニで真黄色になった。いつぞやも思ったことだが、この部屋にいること自体、健康に悪影響を及ぼすのではないかと、また思った。
念入りに拭き掃除をした。普段の運動量が不足している所為か、掃除ごときで汗ばんだ。結構疲れた。
俺は、劣悪な環境に身を置いているだけではなく、運動不足でもあるようだと、痛感した次第である。

こざっぱりした部屋で、雑誌の整理などしながら、軽く勉強などする。
妻が途中覗いて、部屋がきれいになったことを褒めてくれた。俺が、今日は一日家でゆっくりするよと言うと、「うんうん」と満足げにしていた。
何も期待されないことがありがたい。


夕食の肉じゃがの支度を手伝った。
妻のたたんだ洗濯物をしまう手伝いをした。
娘に絵本を読んでやった。「どのあしがさき?」という、ムカデと蜘蛛のばかしあいの話だ。
イヨカンの皮が剥きにくそうだったので、剥いてやった。
妻は、イヨカンのヘソに人差し指を差し込んで頭に見立てて、お辞儀をさせ、「先生、早く剥いてちょ~だい」とおどけた。子供みたいな女だ。
「ばかか、お前は」と笑ったら、妻もエヘヘと笑っておった。

ホント、何事もなさない日曜日であった。
いい天気である。温かく、すっきり晴れた。
暦の上では大寒だというのに。全くそぐわぬ様子である。

遅めに起床。妻と娘と三人で、買い物をかねて散歩に出た。
雪はわずかにもない。辺りは朽ち葉色の景色。晩秋とさほど変わらない。俺は冬が好きだから、今年の風景を見るたびに物足りない気がする。妻は、今年の冬は寒くもなく積雪で大変な思いをしなくて済み、喜ばしいと言う。
三人でゆったり歩いて買い物に出かけられることを考えると、悪くはない。
さすがにたんぽぽが咲いている、というわけにはいかないが。ソヨゴの赤い実が落ちていたり。秋の忘れ物のような、小さなドングリが落ちていたり。娘はいち早くそれらを見つけては、小さい指で拾い上げて見せた。
以前雪の降らない地方で生活していたときには、このような小さな自然に気づかずに歩いていた。子供を持って初めてそれらに気づく・・・、いや「初めて」ではない。「改めて」「一緒に」気づく、だろうか。
楽しい朝の散歩になった。

午後はいつもの通院。
このところの好天のおかげか、俺の体調もよさげである。
二日に一度は、大体だが、眠前を必要としない。そうすると眠りの浅いときもあるが、まとめて眠れる場合もある。
妻は、眠前はいらないのではないかと思い始めているようで、そんなことを俺に言う。精神的依存性を心配しているのだろう。今の薬にめったなことはないと思うが。微妙なところは断言できない。
友達は、早く通院しなくて済むようになればいいね、と言葉をかけてくれる。俺もそうなりたいが、まだまだ油断は禁物である。

主治医の表情は緩んで、それからも俺の病状の快方が思われたが、経過観察ということである。処方内容に変更なし。くれぐれも頑張り過ぎないように、とのことであった。そのように心しようと思う。
晴天。
遠くの山並みには雪があるが、いつもの冬のように墨絵の山ではない。茶色っぽく煤けたように見えるのは、葉を落とした木々の色だろう。雪で白く光っているのは、日本アルプスに連なる高山のみである。
晴れているが空気に春めいた艶かしさはない。暖冬といえど、やはり一月の所以だ。

今日は並列で現場があり、とても慌ただしかった。
俺が現場にいる間に、突発事件がおこり、居残りになった。その他の仕事もついでにさせられてしまった。
どうにか夜更けには事件が落ち着き、後始末をして帰宅。
遅くなることを妻に連絡していなかったことに、やっと気づいた。


午前様の帰宅である。妻も子も既に寝たあと。
台所にビーフシチューの鍋がかかっていた。冷蔵庫に野菜があるから食べてくれと、妻からの書置きを発見。
ちょっとした気遣いに、労りを感じる。
一人台所で、ハフハフ食事。

寝室を覗くと、ベッドに妻と娘が並んで眠っていた。二人とも仰向けで、こちんとした格好で眠っている。
娘はへの字に口を閉じている所為か、苦悩しているような寝顔だ。
妻はわずかに口を開けていた。
寝顔を観察していたとばれると、きっと妻は怒るだろう。でも、微笑ましい二人の寝顔だった。


子供を持ってから、妻と二人でゆっくり楽しんだことはあまりない。それは仕方がないことだろうし、そうしたいと言うと、以上に贅沢を言うと非難されるのだろうか。
娘を邪魔だというのではなく。時には、妻と二人きりで過ごしたいと思うのだ。
他愛もない話をしたり、街をぶらついたり、洒落たカフェでお茶を飲んだり。
気負ってすることではなく、そういったことが、夫婦にとって本当はとても大事であるように思う。

晴れ。うららかであった。
周期的に変わる天気は春のようだ。本当に今年の冬はおかしい。

気候の変動は俺の体調にも、強い影響を及ぼすようだ。要するに「お天気屋」なわけだ。
今日の俺は気が大きい。ぐちぐち思い悩んでいたことを、一発叫んで終わらせる。
「お~い、Kよ。メールするって言って音沙汰なしだぜ?いつものことだけどよ。
 ま、待っててやるから、落ち着いたらメールよこしな。以上。」
一生懸命待たないが、心の隅で待ち続けようと思う。


早めに帰れた。
夕食は豚汁であった。大根・人参・牛蒡が大量に入っていた。里芋の代わりにサツマイモであった。
里芋が売っていないらしい。また健康番組の所為かと思ったが、正月料理の影響かもしらん。
牛蒡のいい匂い。黄金のサツマイモ。温かい気分になる。
もう一品に菊菜のおひたし。これまた俺の好きな料理。癖のある野菜だが、娘も食べる。ウマウマ。
風呂もゆっくり入れた。
早く帰ると、人らしい暮らしができるなあ。明日もがんばりたい所存。

みぞれ。寒いが、例年に比べて酷く寒いわけではないそうだ。
週間の天気予報をみても、雪のマークがひとつもない。異常気象だ。

納豆が店頭からなくなった。ここいらのスーパーでも、その通りだ。
先日放映された健康情報番組の、ダイエット特集で紹介されたのが、その理由だそうな。
新しい情報、とくにビジュアルで説得性が強められた情報には、世間は弱いものだと知る。いかがなものか。
なにより、俺の朝食に納豆がなくなって、寂しいこと限りない。

昨夜夜更かしをした所為か、一日中眠かった。
来週の勉強会の用意など、する。面倒だ。

にわか雨。時折思い出したようにあられが降った。
積雪はまだない。気の抜けた冬だ。

俺も気が抜けておる。勤労意欲はいつもどおりであるが。
目の前を仕事が勝手に行きすぎていくような感じがする。それだけ慌ただしく働いていたということだ、と思っておく。
午前中、予約客と商談。午後まで午前の仕事が割り込んだ。
昼飯は握り飯二個と、秘書の入れてくれた紅茶。奇妙な取り合わせの昼飯である。こんな食生活でいいのだろうかと、今日に限って疑問に感じた。なまくらに健康に目覚めたような一言である。

午後から得意客廻りをしていると、事件が起こった。
客に殴られたのだ。
膝蹴りを避けて気を放した瞬間に、拳が俺の顎に入ってしまったのだった。強烈な痛みが俺を襲ったが、気にも留めてない風を装い、仕事を続行。
殴られたといっても、不可抗力であるから文句の言いどころはない。全く苦笑いの出る出来事である。
一緒にいた同僚たちは自分の仕事に一生懸命で、俺の醜態に気づいていないだろうかと思ったが、気づかれていた。当たり前か。
「よけろよ・・・」と哂われた。だっせぇな、と言わんばかりの口調だ。俺も同感だ。全く・・・みっともないことだった。
客の一撃は、思いのほかクリーンヒットで、顎の違和感が残った。
武闘派な一日であった。


年末から今にかけて、娑婆ではバラバラ殺人事件が流行のようである。流行廃りの問題ではないか。
人をあっさり殺してしまう風潮は、昨今目立っていたが、とうとうここまで来たか。
首を切り離してしまえば、人の体は物体に成り下ってしまう、という気分はわからないではない。頭部こそが、最も人の人たる所以の部分であるから。だが、それはとても難しいことであるはずだった。
ところが、まさにその頭部を切り離すということを、普通の主婦や学生がご家庭にある道具でしてしまうという節操のなさ(?)に、「ここまで来たか」と感じる。
それにしても腹部で切断すると、腸がどろどろ流れ出てくるだろうに。そこらへんの不器用さは素人仕事の部分だろう。

今どきゴミ袋は自治体指定の半透明のものを使用しているところが多いだろうから、黒いゴミ袋を買いに行くと、奇異の目でみられるだろうか。
我が家ではまだ、黒いゴミ袋は需要があるゆえ、困る。黒いゴミ袋に大根などを入れて口を固く縛って涼しいところに置いておくと、冬中新鮮なまま野菜を保存することができるのだ。決して妻をばらして捨てるための用意ではない。

バラバラ事件にしても、アシュリー・トリートメントの話にしても。その根底を流れる心性は、似ているように俺は思う。他人の尊厳を無視し、自分の都合に合わせて処理してしまおうとしているところが、同じだと感じる。
俺には生理的に受け付けない話である。
愛という耳障りのよい言葉で飾っている分、アメリカ人の話の方が、より罪深く思える。

ひどく強い風。家の軋むようだ。冬の台風といったところ。
急速に発達する低気圧を最近では「爆弾低気圧」と表すようだが、趣に欠ける言葉だと思う。


起きると妻が難しい顔をして、土鍋の前にいた。七草粥を炊こうとしているのだった。
我が家の土鍋は気難しくて、いつもどこかしら怪しい粥になってしまう。土鍋の所為というよりは、妻の微妙な料理の腕の所為かもしれん。
俺にも手伝えと言うから、具剤の用意を手伝った。298円のパック入り七草をさっと塩湯でした。
台所の騒ぎを聞きつけてか、娘も起きてきた。流し台の端っこに寝ぼけ顔で立ち、親の作業の様子を眺めていた。
お馴染みの文句を娘に唱え掛けながら、菜を刻む。

「きみがため はるの野にいでて わかなつむ・・・」
雪の降り始めたこのごろに、スーパーで摘んできた七草だが、気分だけ春を迎えて。融け出した根雪の間、黒く塗れた土の上のそこら一面に萌え出ずる若菜を想って、いただこうか。
粥は少々ゆるめに炊けた。


午前中は職場に出た。
午後からは妻に頼まれて買出し。特売のトイレットペーパー。
出勤するときに言ってくれれば、帰りに買ってくるのにと、俺は文句を言った。
妻は、以前俺が仕事帰りの買い物は嫌だと言ったから控えたのだ、と答えた。言ったような、言わないような。気分しだいで口にしたかもしれん。
今日は拘束時間はないのだから、ついでの買い物は言ってもいいのだと、妻に教えておいた。文句は言いながらも、大してすることはないので出かける。

特売のトイレットペーパー12ロールと、別商品の12ロール8個の箱入りとを比べてみたら、20円しか違わなかった。冬場の買出しの手間を考えると、まとめて買った方が楽だ。
ついでにティッシュペーパーも箱売りで購入。
大箱2つ抱えて帰った。家に運び込むのが一仕事であった。
妻は、紙ばかり大量に買ってくるなと、笑いながら俺を叱った。
それらの箱は、置き場所がなく、俺の書斎に鎮座することとなった。

鈍色の空。次第に風が強くなる。
一月らしい空になってきた。
知らせはまだない。・・・御心のまま。


朝一で、今年最初の通院。
冬めいた天候は好きなのだが、肉体はそうではないらしい。体調はあまり良くない。通院向きではない。
主治医に、正月休みの様子など話す。普段会わない妻の家族と会食したこと、それ自体は楽しかったこと、だが、少し気疲れはあったようだということ、など。
お決まりのように、悩んでいることはないかと訊かれるが、その種の思考はブロックされていてよくわからないのだ。脳髄の中を探ってみるが、黙るしかない。
強いて答えるなら、俺が存在していることが悩みだろうよ。
思考の癖をなおすのは、なかなか難しい。「強いて」考えないようにしよう。

病院帰りに、職場を覗いた。急性期を過ぎているので、平穏である。職務上の指示を書き渡して、帰宅。


軽めの昼食の後、早めの買い物に付き合った。強い風に流されてきた雲が、黒く溜まり始めていたからだ。
本格的に荒れてきそうだ。
スーパーには、七草粥の野菜が小さなパックにされて並んでいた。白々と、小さな蕪が可愛らしい。
「セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロ これぞ七くさ」と子供の頃習った、呪文のような文句がまだ口に出る。
ひとつ求めた。こういう季節感が大事だと妻が言う。

夕食は常夜鍋風寄せ鍋。あまり魚のいいのがなかったのが、残念である。
昆布だしに、豚肉と、ほうれん草・人参・白菜・ねぎ・シラタキ・きのこ類など投入。大根おろしに味ポンで食べた。あっさりして美味。
食い足りなかったので、正月の餅の残りを煮て食った。娘に餅をねだられて、また恐る恐る食べさせた。


夜半になって、空がうなり声を上げ始めた。
立ち木の揺れ軋む音。吹き抜ける風の音。悲鳴のようだ。
ぼこぼこと地面を叩くのはあられだ。
それから、雷鳴。
冬が呼ぶ声だ。

昨夜は冷え込んだ。
妻と折り重なって眠ったはずだが、朝には俺だけ布団を踏み抜いていた。しかも履いていなかったはずの靴下を履いて眠っていた。
妻に訊いたら、夜中に足元が寒いと起き出して靴下を履いていたという。全く覚えておらん。


晴れだ。またもや俺の勤労意欲をくじくような天候。温かい。
明日から仕事始めというところも少なくないようである。道路の混雑はいつもよりなかった。
俺の職場も今日から、通常営業である。そこらへんを鑑みて、気分新たに勤務に就こうかと、気を引き締めた。
とはいっても、店も得意客もさして新たな気持ちを湧き上がらせるものではなく、去年からの続きである。折り目のはっきりしない職場だと思う。
一昨日の出勤と昨日の勤務で、書類のチェックは大方すんでいたので、申し送られることもさほどない。
去年からの持ち越しの現場をいくつか。客の都合で年明けに予定を入れたものが多い。

午後から打ち合わせ。相手先の担当者が俺の苦手な人間だ。人間的には尊敬するけれど、しゃべりがまだるっこしくていかん。競馬の予想屋のような言説に、次第にげんなりし、苛々してきた俺であった。
「いかん、いかん、今年の抱負は短気を改めること、なのだから」と、一生懸命耐えた。疲れた。この抱負は撤回した方が、精神衛生上いいのではないかと思った。
得意客廻りをして、夕方からまた会議。
俺の部署の稼働率もそこそこのものとなり、今の人員で仕事を捌いていくのは結構過酷であるとの話。それで、どうするのかというと・・・「みんながんばってね♪」だから、言うことがない。
無駄な時間だと思う。


夕方、友人からのメールに気づいた。俺に何ができるとも思えないが・・・。できたかどうか評価するのは相手だろうから、思うままに。
それにしても悩ましいものだ。

amazonから、年末に注文しておいたCDが届いていた。早く届いて嬉しかった。
「トリスタンとイゾルデ」、バレンボイムの指揮である。この時点で既にえっちくさい。

穏やかな晴天。のんびりした正月の雰囲気が、街にはまだ残っている。

今日は今年初めての出勤。休日体制であるが、当番が付いているのだ。時も場所も事情も関係なしに、突然の服務を要求するたこ部屋企業である。
大晦日・元日と休みであったが、まだゆっくりしたりない気分である。何より仕事だと思うと、気持ちが萎えてくる。
だらりと出勤。
新年早々、こんな感じではいけないのではないかと良心の囁く声もある。しかし、俺の場合、気合を入れて勝ちに行くという方法は向いていないと思うのだ。自分を追い込むことにかけては、まさに病的であるからして、これ以上立ち位置を狭めることはしないことにする。
今年も平常心で、だらりといきたいと思う。ただ、気の短いところは改めたい。

休日体制のこと、ちらほらお客が来たが、大したこともなくすむ。
窓から見上げた空はのどかに晴れ渡っており、仕事をしているのはもったいないような様子だった。
定時に帰宅。

おすそ分けの正月料理もほぼなくなった。久しぶりに定番の夕食。
早めに娘と風呂に入った。祖父母に買ってもらった、アンパンマンの風呂場おもちゃでたっぷり遊んだ。あまりに長すぎて、俺はのぼせそうだった。

妻が来年から正月の帰省は止めると言い出した。かえって慌ただしくなるからというのが、その理由だ。
そして、昔ながらの小正月に帰省するつもりだと言った。それがいいのかもしれない。俺も家族三人でゆっくり正月を迎えたい、と応じた。
まだ年が始まったばかりなのにと思いつき、二人で笑った。

晴れ。冷え込んで凍みた朝だった。
昨夜は夜更かしをしてしまった。遅めの起床である。
朝食は、妻の作った雑煮ともらってきたおせち料理。
餅を小さく千切って、娘に恐る恐る与えた。上手に飲み込むことができ、幾らでもほしがった。一つ半ほど娘に餅をやった。煮しめなど好きで、これまた幾らでもほしがった。
いつもと同じ食卓の賑わいながら、正月料理の所為か、華やかにより賑わしく感じた。

午前中、職場の様子を覗きに出かけた。
特に事件もなく平穏な様子。当番の職員に新年の挨拶をし、少し雑談をして帰った。

遅い朝食を取ったから、昼飯にはまだ時間がほしかった。
妻と娘を連れて、そう遠くない神社に初詣に出かけた。信心深い方ではない。神に祈るのは『家内安全のこと』くらいだ。平凡であるが、野望を抱かず、小さな幸せを感じることのできるこころでいるのが、大事なのではないかと思う。
もこもこのニットのジャンパーを着た娘の後姿が可愛らしい。参拝する人たちのマネをして、いつまでもパチパチと拍手を打っていた。
二人でおみくじを引いた。俺は末吉で、妻は大吉であった。
「終わりにかけていい方が、充実感があるやろ?」
と妻が微笑んで言った。慰めてくれたのだろう。
二枚のおみくじを重ねて一つに折り、拝殿脇のしかるべき場所に結んだ。大吉と末吉が合わさって、二人平等に、いつも幸せを感じていられるようにというこころだ。
妻が俺に病気平癒のお守りを買ってくれた。妻は、俺の病気の快復を神に祈ったのかもしれない。


午後、またHPいじり。ブログのテンプレートがいまいち気に入っていなかったので、それを改めた。
俺は空を見上げるのが好きなので、晴れた空の写真のものを選んだ。
カスタマイズするのに時間がかかった。気が短いので、自分の遅い作業具合に苛々した。HTMLの知識が足りないのが悔しい。
何とか納得のいくものができ見入っていると、突然書斎のドアが開いた。妻であった。心臓が口から飛び出るかと思った。
「何してるが?勉強?」
などと言う。動揺きわまる俺とは対照的に、妻の声はのんびりしている。
慌ててGOOGLEの画面に取り替えて、平静を装った。HPのことを妻に知られても、どうということはないのだが・・・。いや、素をさらけ出し続けるためにはやはり、妻には秘密にしておきたい。
妻はパソコンの画面を一瞥し、正月くらい『こたつでみかん』したらと苦笑いしていた。
ばれなかったと思いたい。

新年を迎えて、人の子もすなるブログというものを、遅まきながら始めてみることにした。
慣れないことゆえ、使い勝手は今ひとつまだわかっていない。設定するだけで数日がかかった。少しずつ、見やすいように改善していこうかと思う。


2007年は友達とのメール合戦で明けた。他愛もなく、下品なエロネタ満載のメールである。携帯電話を握り締め、一人の部屋で大笑いする年明けである。
大歳と新年の間の、清々しく荘厳な空気の中を、こんなメールが飛び交っているのかと思うと、申し訳なくも可笑しかった。
ま、ひとはエロから生まれエロに還るというから、いいだろう。

それから、HPの管理。
2006年中に知り合ったひと、以前からの友達の書き込みを読んだ。誰もが温かみのある言葉を俺に掛けてくれる。ありがたく、ひとの心の優しさを感じながら、ゆっくり読み返し返事を書いた。
ちらりとみた紅白歌合戦の、和田アキ子の歌の詞など思い出ししみじみと、清らかな気持ちにリセットし、就寝。
晴れると見えて、夜空は星が冴え冴えとしていた。大犬の青い星が燦然と輝いていた。冷え込む。


遅めの起床。
妻の実家に出かけるとて、あわただしく朝食。ブランチと言った方がふさわしい時間であったが。
俺一人であるから、料理は何もしていない。それでも正月気分に、素の雑煮をして食った。去年も、俺一人で素の雑煮を食っていたことを思い出して、やるせなかった。
気を取り直して、出かけた。

久しぶりに義母に会う。緊張したが、ごく普通に迎えてくれた。新年の挨拶を交わし、通された座敷で妻の家族たちにも挨拶をした。
義兄の子供たちにお年玉を渡した。渡した直ぐ後には、ぽち袋を開けて中身を覗いている。子供なりに、使う算段がしてあるようであった。義姉に促されて思い出したように、俺に礼を言った。嬉しさや楽しみが先走ってしまうのだろう。俺にも思い出されるものがある。
親同士で金のやり取りをしているようなものと思えるが、子供の喜ぶ様子を見ていると、なくしたくない正月行事だと思った。

妻の両親と、義兄の家族、それに妻と娘で会食。 
この家の女たちでこしらえたおせち料理である。紅白なます・田つくり・黒豆・煮しめ・ぶりの照り焼き・玉子焼き・かまぼこ、など。田つくりと黒豆と、手間のかかるものは買ってきて重箱に詰めただけなのだと、義母が謙遜して言った。
なかなか、煮しめの味など美味であった。妻にも受け継いでほしいと思った。
義父と義兄と俺の、男三人で酒を少し飲んだ。ほろ酔い程度。義父や義兄は朝から飲んでいるから、すっかり様子がいいようであった。「昨日の晩から、飲みどおしなんやで~」と、妻が彼らの行状を俺に教えてくれた。不満げに言わなくても、俺だって、日本中の男の多くが、同じような過ごし方をしていると思う。

 妻の家族に、泊まって行けと勧められたが、一応仕事の都合もあるので辞退した。来るときの緊張感は、酔いの所為もあって解け、泊まっていきたい気持ちがあり、残念でさえあった。こうやって、妻の実家との、主に義母とのだが、わだかまりがなくなってゆくのが、俺には嬉しかった。
心から、「またお邪魔させてください」と別れを告げることができた。
おせち料理を少し分けてもらい、帰宅。


体調もまずまずで、よい元日であったと思う。

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