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夫婦の日常と こころの中のこと
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晴れて暖かい。そよ吹く風に沈丁花の清んだ香りがする。

ところが、起床時より娘の元気がいまひとつ。触った体は燃えるように熱かった。
検温39度8分。大そうな高熱である。
妻は、体温計のこんな数字は見たことがないと、うろたえていた。
体温計の目盛りのあるうちは大丈夫だ。熱だけで脳がどうにかなることは、まずない。などと、気を落ち着けさせた。
この熱の上がり方は、おそらくインフルエンザであると思われた。妻にそう言ったら、予防接種をしたのに何故だ、と詰め寄られた。予防接種をしても、インフルエンザの場合は罹患してしまうことがままある、と返した。
妻は不満と心配の表情で、娘を病院に連れて行った。

3月も末になって、まだインフルエンザが猛威を振るっている。今年の異常気象の影響か。小児科はインフルエンザの子供であふれかえっていたそうだ。
娘は俺の見立ての通り、インフルエンザに感染しておった。B型だ。
タミフルドライシロップと風邪症状を抑える薬に、解熱の座薬をもらって帰ってきた。
巷でうわさのタミフルに、妻は不信を感じているようである。医師から説明を受け、同意書にサインしてまでもらってきたのに、飲ませるかどうか悩んでいた。
タミフルによる不気味な事件がやかましく報道されているが、まず大丈夫だと思う。むしろ、長く高熱で体力を消耗するよりも、飲んだほうがいいに決まっている。しっかり様子をみることにしようと確認して、飲ませた。
体温も依然として高かったので、座薬も使用。
疲労倦怠感の所為だろう、娘はうとうとと眠ってしまった。

夜半には汗をびっしょりかいて、解熱したもよう。着替えをさせた。37度5分。機嫌もよく、水分補給の後しばらく遊んで、また眠った。

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麗らかに晴れ。寒の戻りももうないか。いよいよ春めいてきた。


夕方の研修会、出席。他部署の人間も加わってのものである。
忙しい時間帯にわざわざ時間を割いて出席せねばならないのが、いつも疑問である。みなそう思っているが、開催時間の変更は一向に考慮されない。
いわゆるヒヤリハット的な話し合いをするのであるが、大して重大な事件は起こっていない。ぬるい会議であるはずなのだが・・・。
毎回もめる。
それは部署間に軋轢があるからである。つまり犬猿の仲の者どもが同席しているということ。呉越同舟。
お互いのあら捜しをしては、突っ込みあう不毛な戦いの場となる。大人気ないわれわれである。

「スタッフの間のコミュニケーションがうまく行ってないんじゃないんですか?」
「こちらにはこちらのやり方がありますから・・・」
「改善の必要性は初めから考えないのですか?」
「そういうあなたのところはどうなんです?」
「今はそちらの話をしているんでしょう?」

などというやり取りが延々と続き、何の結論もないままに時間切れで終了。研修になっておらん。一度たりとも結論があったことがない。
短気な俺は、聞いているとむかっ腹が立ってくるばかりであるから、片耳でのみ聞いているのを常としている。それでも頭に来ることが多い。
あの人たちのねちっこい話しぶりは生理的に受け付けない。自慢話ばかりするやつは嫌い。おせっかいなのも虫唾が走る。
親切面して言っているけれど、自分の考えを押し付けているだけに思える。なぜなら、拒否されたり反対意見が出されたりすると、急に機嫌が悪くなったりダンマリになったりするから。

たいそうなお考えの半分だけでも、ご自分の身内に施してはどうです? と皮肉が出そうになる。

いつかは雌雄を決するときを持ちたいと思っているが、今はまだ我慢している。昨今の切れ具合によれば、その日は近いかもしれない。
いい人になろうとする必要もないのではないか、と思うからだ。俺は誰にでもいい顔をできない方だと思う。俺が「いい人」になりたい相手は限られていると思う。


週末に向かって、不愉快な出来事の増えてくる一週間であった。忙しかったし。
リセットして、来週に当たりたい。
昨日今日と、早朝の地面にはうっすらと淡雪が積もった。射し染めた陽光に瞬く間にはかなく消えた。
三月も彼岸だというのに雪が降るとは。しかし趣深い。

沈丁花の花の香りがどこかから漂う。まだ早い春。
いつぞやか、沈丁花の香りに実家の仏間のことを思い出した。今年は花を飾っていた母のことを思い出した。花の記憶は母の記憶になった。

職場の樹木の雪つりが外され始めた。今年の降雪では雪つりも意味を成さなかっただろう。作業をする園丁の吐く息が、朝の冷気に白く見えた。

体調はまずまず。やる気もまずまず。しかし仕事があまりうまく行かなかった。こればかりは運命と思うも、やるせない。今後の見通しなど考えるが、気の重い作業だ。
いろんな人がいるゆえ、なかなかに人相手の仕事は難しいと思う。

早めの退勤となった。明日は祭日であるが、俺は仕事なのだ。
HPの管理を少しした。それから日参しているHPを一巡り。言葉は違えど、どこからも春を待ち望む期待を感じられた。
桜の便りが次々に聞かれることだろう。春の温みは花々を起こす。やがて日本列島は花で埋め尽くされることだろう。最も華やかな季節をすぐそこに控えた、心騒ぐ現在である。
仕事疲れの残らぬように、早めにとこに就くことにする。
晴れ。ときどき風に雪が舞っている。気温は低い。

今朝の目覚めはすっきりしていた。窓を開け、冷たい空気を吸うと元気が出てくるようであった。
家族で買い物に出た。
郊外の大きなスーパーまで。買い物の中心は食料品である。
今年は果物が比較的高価である。みかんなどは、あまり口に入らなかった。りんごばかり食っていたように思う。
それはともかく。特価品の野菜と、肉、日持ちのする日販品を大量に購入。彼岸ゆえ牡丹餅なども買う。小さいトランクにいっぱいになった。
妻はこれでしばらく買い物に行かなくてすむという。買い物くらい行けよと心の中で俺は思ったが、小さい娘のいること、大量の買い物は人手のあるときにすませたいのだろうと思いなおしておいた。荷物もちに徹する。

昼からも眠気が差すことがなかった。風呂場の掃除などする。天井など結構汚れていた。念入りに掃除。勢いで自分の部屋も掃除。
たまの休日、めずらしくやる気のある休日である、せいぜい点数稼ぎをしておく所存である。俺のセコイ下心を知ってか知らずか乗せられてくれて、妻は上機嫌であった。
おやつに食った牡丹餅は、労働(?)のあとで、格別にうまかった。


娘ともたっぷり遊んだし。いい日曜日であった。リフレッシュできた。
また明日からがんばる気になる。
晴れたが寒かった。

午前中通院。
Pのおかげで異常な眠気に苛まれていることを、主治医に大げさに訴える。ショートスリーパーの俺が日付の変わらぬうちに寝床に入るばかりか、そのまま寝入ってしまうのだ。昼間ももちろん眠い。俺は非常に困っているのである。
医者は、その眠気は鬱の所為かもしれないという。
そうかもしれないけど。そう疑うのは医師として当然だと思うが。
いや、俺は断言する。Pの所為だと。俺はPの終了を要求した。気分も安定傾向であるから、Pなしでもいいと思う。むしろ眠気の分、Pは俺には有害であると思われる。
俺の主張が主治医のこころを動かしたのか、処方内容変更。すっきりしたdoseになった。


病院の帰り、ホワイトデーのお菓子を買いに寄り道をした。
マシュマロだか、キャンデーだとかが定番であるとされているが、俺は「3.14 ホワイトデー」という文字を見たときから決めていたものがあるのだ。
パイである。
3.14は円周率である。Πだ。よってパイ。冴えてるだろう? 丸のアップルパイを買った。
妻に渡して、嬉々として贈り物の理由を説明した。すると妻は、理由を聞かないほうがよかったかもしれないなどと、苦笑いをした。円周率という言葉に興ざめしたのだとか言う。
永遠に続く円周率・・・壮大さを感じるではないか、と俺は思うのだが。妻はそうではないらしい。数学が苦手だからかもしれない。
数学こそ、最もロマンティックな学問だと思うのだが。数学は宇宙を数で表現しようとする、壮大な叙事詩である。数字は嘘をつかない。
「三角形の内角の和は180度」。これはこの世の始まりから終わりまで、絶対に変わらない事実である。まさに真理。神の言葉といってもいい。

妻はわけのわからぬことを語っていないで、パイを食おうと言った。
きれいに並べられたりんごの面に、刃物を入れるのは惜しかった。6つに切って、3人で食べた。飴の塗られた表面がぱりっとして、中のりんごの甘煮はさくりとして、大変美味であった。最近俺は甘いものがいけるようになったと思う。
「くだらないこと言わなくても、おいしいやろ」などと妻が俺をたしなめる。
そうだな、美味いことが一番大切なことだった。


Pがまだ効いている所為か、眠くて眠くて。覚醒している理由もいらない休日のこと、寝かせてもらった。
一日中うとうとしていたように思う。
またもや雪のちらつく天気。
静岡では桜の開花が予想されていたようだが、このところの寒さで遅れが出たようだ。
朝方のニュース番組で、俺の生まれた街の様子が流れていた。雪深い、がんぎの街。季節外れの大雪に、こっぽり埋もれていた。懐かしくみる。

本日の立ち仕事。ひと勝負だと覚悟して臨んだが、いい目に転んだ。まずまずの出来で安堵。
最近物事がうまく行っている。そのような気がする。小さな難儀がいろいろあるが。気は持ちようというから、これでいいと思っておく。
くそみたいな薬Pが効いているのだろうか。どうだか知れないが、気を抜くと眠くてしかたないあたりは、効いている実感を感じるところ。
ま、戦場でぴっとしておれば、残りはだらけているのが常の我々である。戦果はちゃんと挙げておる。上司にも文句は言われておらん・・・というか、今ちょっと上司の顔色をうかがった自分に頭にきた(苦笑)。


帰るとほどなく、住宅会社の営業が現れた。昨日も来たのだが、今日も来た。熱心である。
昨日書いた書類のことで来たらしい。玄関先で話はすんだ。
火曜日は仕事疲れがあるゆえ、退勤後に人と会うのはなるべく避けたいのだが。何となく言いそびれた弱気な俺である。

さんざん夜遅くまで、家の話をしているのに今日も、妻と話をした。夢見ているうちが楽しい。
妻は、芝生の庭にして、夏場はビニールプールで娘と遊ぶのだ、とか言う。リビングの掃き出し窓を開け放して俺は、水遊びをする妻と娘を眺めるのだ、とか想像しているらしい。
♪もしも、わたしが家を建てたなら・・・♪という歌に似た香りのする想像。
30過ぎて、少女めいた幸せをほしがる妻の様子がほほえましく思えた。
夏場は窓を閉めて冷房を効かせているはずだ、などと無粋な突っ込みはしないでおいた。
冬めいた晴れ。柔弱な陽光がうす雲の中から射す。

今日は建築会社で商談。
住宅ローンの話と、建築プランの相談。住宅ローンは地方銀行を利用するつもりである。その方向で話を進めてもらうことにした。申請書類など用意してくれるように依頼。
家の間取りの希望など、漠然とだが話し合う。
妻と事前に相談してきたが、どうもリアルに想像できない面もあり、難しいものだ。
俺の希望としては、勉強部屋とそれに付随する本の置き場所が必要だということ。風呂場は大きめでくつろげるものにしたいということ。
妻の希望は、収納の充実が主だ。家具はあまりないが、こまごましたものを収めるちゃんとした場所がほしい。
それと階段はリビング階段にしたいとのこと。どうしても子供部屋は二階になるのだろうから、娘は必ず家族に顔を見せて自分の部屋に行くようにしてほしいからだ。
その他、いろいろと。設計士と話していると、欲が出てくる。
始まったばかりだが、既に面倒だなあという気持ちがある。俺のいけないところだ。自重したい。

夜半からまた雪が降り始めた。
友達と久しぶりにゆっくりメッセを楽しんだ。こういった遊びは必要であると、再認識。
終日雪が降ったり止んだり。だが、雪のとうげは過ぎた感がある。

今日はちょっとした飲み会がある。久しぶりに親睦を深めるわけで、朝から楽しみであった。
すちゃらか~と仕事を済ませた。
急な客が現れて、飲み会に急遽欠席しなくてはならない羽目に陥らないように、祈るような気持ちで夕方を過ごした。やばそうな雰囲気はあったが、不幸な事件は起こらなかった。


中心街の居酒屋で、男3人女8人の会食。
今日は県立高校の合格発表があったそうで、子女が受験した人がおり、めでたく合格したと聞き、みなで祝杯を挙げた。
職場の困った客の話をさんざんして、みなで憂さを晴らす。「大したことねぇのに、大げさなんだよ。ったく」といった話。多くの人はそうではないが、どこにでも口だけの人間がいるのである。
居酒屋でひとしきり騒いだ後、焼肉に行くメンバーと別れた。居酒屋の料理では腹が膨れなかったのだが、焼肉に俺は気が進まなかった。どうしてみな、そんなに脂っこいものばかり求めるのだ。

俺以外の男どもが焼肉に行ってしまった。帰ろうかなと思案していると、お姐さん連中が俺を誘ってくれた。お姐さんの部屋で飲みなおそうということだった。一人暮らしの女の部屋に踏み入るのは躊躇するものがあったが、行くことにした。
俺を誘ったわけは、俺はどうしたわけかお姐さん連中の保護欲(?)をそそるのだそうだ。俺には、年上の女に妙に可愛がられるところがある。ヒモ体質とも言える。
部屋飲みグループは、藤と俺と、不甲斐ない彼氏のことをいつも愚痴るお姐さんAと、藤の友達の先輩Bである。
深夜営業のスーパーで惣菜と酒を仕入れた。高校の合格発表があった関係で、惣菜のオードブルが沢山並んでいたのだろう、二割引きで残っていたそれを購入。Bの部屋で飲んだ。
いつものように結婚に尻込みする彼氏のことを嘆くA。別れてしまえという藤と、押しかけ女房になれという俺と、激しい議論をした。部屋を提供してくれたBに、あまり大声で騒ぐなと叱られた。
あとは定番のエロ話などを延々とした。「ここだけの話大会」と「私の体験をお聞きください大会」である。みなすごい経験をしているのだなあと感心した。というか、「お姐さん、男がひとり混じっているのを忘れていませんか?」であった。

まるで、学生時代のような飲み会であった。とても楽しかった。
先日は春の嵐が吹き荒れたが、打って変わって雪景色。一晩でかなり積もった。一月のような光景に、今が何月だったのか一瞬考えるほど。
咲き初めた梅の花も、雪にうずもれて凍えているだろう。

すでに冬タイヤを外した車もあったのだろう、通勤の道路はとても混雑していた。除雪車の出動はなかったらしく、融雪装置に融かされた雪がビシャビシャになってワキに溜まっていた。
駐車場から会社までの間にも、牡丹雪が激しく降った。駆け込んだ玄関は靴から落ちた雪が融け切れないで、冷たくぬれていた。ひっきりなしに開いたり閉まったりするドアゆえ、暖房の効きが悪い。一階のかなり奥まで冷気が入り込んでいた。
今年初めて、指先を解凍する必要に迫られた。


土地の手付けを打った。正式に売買契約を締結した。
まだ設計の希望などさして伝えていないのだが、たたき台になるようなプランを考えてくれるとのこと。
土日しか動けない俺の身の上を伝えると、こちらさえよければ夜に話し合いを持てるとの申し出である。ありがたいが、今週は帰りが遅くなる日々が続くゆえ、土曜日に約束をした。
それまでに妻と大まかなところを話し合っておかねばならん。それもまた楽しみな作業である。
3月3日土曜日。

午前中、通院。今のところ困っている、眠気について相談。気を許すと小刻みに眠ってしまいそうになり大変困っていると、大げさに訴えた。Pの所為ではないかと医者は思っているようだ。しかし、もっと大量に飲んでいた以前にはそのような副反応は出なかったぞ、と俺は疑惑の念を覚えた。
やっぱりPは俺に合わないのだ。くそみたいな薬だ。Aなどはドカンと良く効くのだが、夫婦生活に支障を来たすところが難点である。Tもまた良く効くが、振戦の起こるのが難点だ。
嗚呼、もっとすばらしい薬はないものかと、痛切に思う。
結局量は減らされたものの、種類は変化がない。
早く終わったので、職場に出向いてから帰宅。

昼食後、不動産屋に出かけて、地面を買う旨伝えた。
住宅ローンの話など聞くが、やっぱり判断に迷う。己の決断力に疑問を感じる。
銀行のローン相談会が土日も開催されていると教えられた。あわただしいと思いながらも、土日しか動けない身の上である。


ひな祭りであった。昨今のひな祭りはケーキを食うらしい。で、我が家も夕食にひな祭りケーキ。
年末から立て続けに洋菓子ばかり食っている。食傷気味である。
雛人形を片付けないと嫁き遅れになると、妻が晩げにアタフタやり始めた。
嫁になぞ行ってほしくない俺としては、何も急いで夜更かしして片付けるものでもない。明日にしなさいと勧めて、早めに就寝。




3月4日日曜日。

地方銀行の住宅ローン相談会に出かけた。
話を聞いていると、公庫のものより内容がいいように思える。都市銀行と比べてみても、この地方銀行はがんばっている。
年収によって借金できる限界額がおのずから決まってくるのだが、俺の場合結構借りられる印象。同世代と比べても俺の稼ぎは多いほうだとか、銀行員にお世辞(?)を言われた。居心地が悪い気分だった。
しかし、限界いっぱいまで借金するつもりはない。贅沢な建物は望んでいない。人並みでいいと思っている。

銀行でもらった資料をよくよく検討するために、職場に寄った。日曜日の、人気のない控えの間が一番落ち着いてものが考えられそうに思えたからだ。
金利の固定期間を5年にした場合、10年にした場合を概算してみる。ついでに公庫の金利でも考えてみる。
無理して長期にする必要はないのかな、と思った。


職場にいることで、仕事が出来、何やかやと夕方まで働いてしまった。
帰り際に妻に電話をしたら、「どこいってるんやの~」と叱られた。
仕事をしていたのだと答えたら、「お疲れさん」と言ってくれた。人形を片付ける仕事も残っているよ、とも言ってくれた。
俺の分を残しておいてくれなくてもいいのに。律儀だ。
慣れない頭脳を使いすぎて、今日は疲れた。
ほこりっぽい。景色もかすんで見えるようであった。

ネットなどで、住宅ローンのことを調べる。
固定金利がいいのか、変動型がいいのか。10年固定でその後金利が変わるものなど、最初の利率は低めである。俺は気が小さいので、「その後」の金利がどうなるのか心配になる。
判断に困る。やはり専門家に相談しなくてはならんわい、と思った。
とはいっても、どれくらいの借金をしなくてはいけないかさえも、まだはっきりとはわからん。自己資金がいくら出せるかということが、わかっている程度である。

フリーメールアドレスに変なメールがまた溜まりだした。
今日など、妻と同じ名前でメールが来ていた。妻がこのアドレスにメールしてくることなど、絶対にないのだが、一瞬「妻からか?」と思ってしまった。
しかし、開いて三秒で妻からではないと判明。出会い系サクラからの、異様な熱気にあふれた淫らがましいメールであった。
妻と同名であることが、俺をより不愉快にさせた。
むっちゃ、頭くる!・・・である。
何故これほど、腹立たしいのかと思うほど、頭に来た。無駄な力を込めてキーを叩き、削除してやったわい。

そんな話を妻に聞かせながら・・・。妻も苦笑しておった。
万が一にもないが、もし妻があのメールのようにいやらしく俺に迫ってきたら・・・、それはそれで嬉しいかもしれない。不埒な想像をして、忍び笑いをする俺であった。
その妄想は妻にすぐばれてしまった。「いやらしい想像したやろ~」と突っ込まれた。

朧な雲のかかる夜空を見上げながら、妻と親しむ。
まだ浅い春ながら、夜空はもう艶めいている。
曇り。もやもやした空模様であった。気温も高めである。
梅の花が咲き始めた。花壇の草花の芽も伸びてきた様子。

今日は現場も客廻りもさくさくと、うまくいった。急な用事もなく平穏にすんだ。いつもはたまりがちになる書類も、今日のうちに始末がすんだ。
夕方の勉強会にも落ち着いて出席できた。
帰りは雨が降り始めていた。乾ききっていたアスファルトにしみ込む雨の匂いが、辺りに立ち込めていた。


早めの帰り。ゆっくり家族と夕食をとる。
小松菜と薄揚げの煮びたし、鰤の刺身、茄子のしぎ焼き、長いもの短冊、味噌汁。もう少し脂っ気があってもいいのではないかと思う。妻にそう言ったら、最近俺が太り始めたようだからだ、と答えた。
確かに少し体重は増えた。気をつかってくれてありがたいと、素直に思った。
妻は夕食が物足りなく思わないのか、と訊いてみた。すると、昼間に肉を食っているから大丈夫だ、と答えた。
俺を案じてくれるのに感動していたのに・・・拍子抜けした。
自分だけが脂ものを食べていると正直に告白しなくてもいいのに、あっさり言ってしまうところが、この女らしい。空気を読めない、と言うと悪口になってしまうか。ずれ具合が可笑しい。

妻が夕食の片付けをしている間、娘と絵本を見る。好きなのを取っておいでと言うと、必ず「しろくまちゃんのほっとけーき」を取ってくる。内容を身近に感じるのだろう。


妻の主張。1月31日は「愛妻家の日」だそうだ。語呂合わせだ。その日に生まれた俺が「愛妻家」にならなくてどうする・・・。
今日の新聞に載っていた話だと言って、その記事を見せてくれた。
何でも、妻を愛する亭主の会のようなものがあり、「愛妻家の日」は仕事を早めに切り上げて家庭で過ごそうという運動をしたそうだ。「ありがとう」「ごめんなさい」「愛しています」と素直に妻に言おう、ともある。
不倫だ、婚外恋愛だと浮かれ騒ぐ馬鹿どもと比べれば、たいへん麗しく、素晴らしい宗旨であると思う。
世間では、夫婦の関係を見直そうという機運が起こってきたのか。
先日ネットの友人・れんげさんのところでも、夫婦の会話の大切さについての話がされていたことを、俺は思い出した。

酷いふるまいをして辛い思いをさせただろうこと、それでもなお傍で支え続けてくれること。深い愛情を寄せてくれること。和ませてくれること。家庭を心地よく整えてくれること、などなど。感謝することはいくらでも思いつく。それらを言葉にしていなかったとも思いつく。
うまく言葉にならないような気がした。ひとつひとつ語っていると、感情が激してしまうような気がした。
「いつもすまんね。ありがとう」
妻は「好き・・・とかは言わんの?それも言わんとあかんやろ」とニヤニヤしながら、俺に要求する。全く困った女である。
それをさらりと言える男は、本物の愛妻家か相当な遊び人かだと思う。俺はどちらでもないので、無理だ。

しかし、愛妻という生き方は格好いいかもしれん。
肌寒い晴れ。風はやんだ。
職場に行こうとしていたら、昨日の不動産屋から電話。ちと話の進め方が早いのではないか、と思う。こんなものなのだろうか?
話をした土地の他にも幾つか紹介したい物件があるとも言う。熱心である。
そんなに俺は買いそうに見えたか?
不動産屋の話に乗せられていくきらいもないではないが、午後から約束をして電話を切った。

午後から二つほど、土地を見に行った。
ひとつは、新しい街並みで、傍に公園もあり、雰囲気のよい団地であったが、目の前に用水があった。水場の傍は何となく嫌である。公園が傍というのも、考えようによっては良くない気がする。
もうひとつは、結構立て込んだところにぽっかり空いた地面。近所の人が俺たちを見ていた。悪気はないのだろうが、奇異の目で見られるのは落ち着かない。何となくうるさそうな人種であるように思えた。
どちらもどちらであった。
もうひとつおまけに見せられた郊外の土地。一跨ぎ出れば、こんなに安くなるのかと驚くほどであった。しかし、車がなければ不便な場所である。買い物をするところも、小学校も中学校もかなり遠い。子供のことを考えると、アウトである。
やはり最初の土地がいいように思われる。馴染みの地域である。生活の便は問題がないのは、今まででわかっている。街に遠すぎもしないし、近すぎもしない。
その旨、不動産屋に伝えた。

話が進みすぎである。全てが決まってしまう前に、実家に電話。
母のことで帰省した折に、かすかに話をしておいたので、弟はさほど驚かなかったようである。
ついでに姉にも電話をした。こちらの方が、長男のくせにどうとか・・・うるさかった。
年かさの叔父にも電話。酔っていたようで、くどくど関係のない話を聞かされた。
別な叔父にも電話。家を建てる大変さを延々と聞かされた。
しかし、俺の親族は誰も反対をせず、あっさりしたものだった。ちょっとさびしい気もする。
妻の実家は留守であった。明日にでも電話して、あらましを伝えておいてくれと、妻に頼んでおいた。

家の建築が具現化する兆し。妻は上機嫌である。俺も身の引き締まる気分になる。結構二人で燃えた。
とはいっても、まだ契約もしていないのだが。
晴れ。風の強い一日であった。

朝方、いつものように職場に出かけ、仕事を少しした。
先輩に会ったので、昨夜の確認がてら相談をした。先輩は忙しかったようで、ぼんやりしていたが。仕事に真摯なひとなので、嫌な顔はされなかった。ここらへんは見習いたいところのひとつ。


帰宅後、我が家のかねてよりの懸念事項について、妻とみっちり話し合いをした。
家のことである。
近いうちに家を持つことは同意していることなのだが。ちょっと離れた場所の建売を買ってしまうか、ほんの近所の地面を買って建てるか、そこに協議の余地がある。
建売は街により近く、幹線道路から一つ入ったところにあって、交通の便はよさそうである。教育施設も近く、子育てにはよいと思われる。職場にも少し近くなる。ただそれが俺にとっていいことなのか、どうか・・・は疑問がある。
地面の方は、まさしく今住まいするところの隣といってよい場所である。環境的には、旧来の農村地帯であり人情味のあるところである。だが、坪単価に割高感がある。田んぼでその値段なのか、といったところ。
妻は、建売は細かいところまでわからないから不安だと言い、間取りをあれこれできないのも不満だと言う。
そうはいっても、先立つもののことを考えれば、望むだけの建築物が建てられるわけではない。
ああでもないこうでもないと、夫婦で話し合う。
娘は知らん顔で、ビデオ教材に興じていた。その歓声が耳に入ると、娘のためも考えて侃々諤々しているのにと思えて、理不尽な苛立ちを感じ始める俺であった。

机をはさんで討議していても埒があかない。
まず建売の実際を見学しに行くことにした。
新しく造成された場所ならではの、赤土の鮮やかな地面。真新しい美しい街並みである。建物に合わせて、垣根や塀も今風なもので、体裁よくみえた。
ただ敷地いっぱいに家が建っている印象。廊下も階段も思ったより狭い。風呂場や台所の新しい設備を説明されたが、あまり心惹かれなかった。妻はほらねという顔をした。
「先生みたいに、でかい家で育った人には物足りんに決まってるわ~」と言った。
俺は大きければいいとも思わぬが、隣とあまりにもひっついているところが気になるのである。
これでは、派手な夫婦喧嘩をしたら、翌日に近所中に知れ渡ってしまう。そんな派手な喧嘩はしないが。
これでは、派手な大勝負をしたら・・・(以下自粛w)・・・である。
無口なまま、建売を去る俺であった。

次は近所の地面である。これは見たら状態がわかる。現状休耕田。面積何坪、坪単価いくら、連絡先の記載された看板が立っている。
ふ~ん、さて帰ろう、という感じだ。
しかし、妻は看板の連絡先に電話しろと、俺に強く要求した。電話したら、買うと思われるじゃないかと俺が反論し、買う気ないんかと妻が応酬し、そこでまた夫婦で押し問答。娘まで「けーたい!」と、俺に電話を勧める。母娘でタッグを組んでいるもよう。けしからん。
結局電話。
地面を買うかもしれないときって、話の端緒をどう切ればいいのかな、と悩みながら電話した。「どこそこの地係の地面のことなのですが・・・」と言いかけたら、相手は全てを察してくれたようで、助かった。
不動産会社というか、建築会社の不動産部といったほうがいいだろう、そこのひとが駆けつけてきた。立ち話をするには風が強すぎたので、会社で商談するべく自宅に車をとりに、歩いて帰った。文字通り歩いてすぐなのである。不動産屋さん(便宜上)も「ご自宅はそこですか」と笑っておった。

それから、整地の話やら建築条件の話やら、もちろん金の話など。当然、融資を受けなくてはいけないのだが、金利やら返済期間やらの複雑極まりない話を聞いた。
俺も勉強が必要であると痛感した。ローン相談会などに出席してみなくては、などと思い始める。不動産屋さんも相談にのってくれると言ってくれ、心強い。
おやまあ、もう買うのかしら?である。
熟考すると言って、辞した。

帰宅後、我が家の資産をあらためて、妻とまた話し合いをした。
もう建売の線はない。今日見た地面も悪くはない。価格はいまいち納得がいかんが。
妻は「いざとなったら、あたしも働くわ~」と泣かせることを言ってくれた。
そこまで困窮させるとは思わないが、長期のローンを抱える気構えとしては順当である。実際問題、嫉妬心の強い俺は妻が外で働くのは好まないので、ないことだろう。


機は熟したか?
俺が37歳、妻が35歳、娘が2歳。おそらく第二子の誕生はもうない。
本格的に考えていい時期であろう、と思える。
昨日までの晴天は中休み。春の暖かい雨が降る。

今日は忙しかった。予約客と商談をする日であるが、こんなに予約を入れたのだろうかと思うような数の人たちが押し押せて来ておった。たまにこういうことが起こる。そして昼飯が食えなくなる。
山のような客の資料を横目に、ひとつひとつさばいてゆく。午前の半ばごろには、大幅に予定時間が狂ってしまっていた。客の中には、俺に待ち時間の長さを愚痴るひとが出だした。約束があってないようなものだとか。ごもっともである。
受付のお姉さんにはもっと言われていたことだろう、と申し訳なく思う。
言い訳のようだが、俺の仕事が遅いわけではない。諸事情があるのである。
言い訳をするが、俺はじっと座ったまま、ひと息もつかず、仕事をし続けているのである。サボったり、ケチったりしているわけではない、と言いたい。言えないところが苦しい。
昼休みにずれ込んで、午前の仕事終了。隣の部屋では、部長がまだ商談をしていた。他部署の前を通ったら、まだまだ沢山の客がいた。大繁盛である。

昼は昼で、現場がいくつかあった。その間に急な仕事もできて、かなり忙しかった。わけが解らんようになった。
やっと得意客廻りを始めたら、夕方の約束の客が来てしまった。この人は常識的に早めに来てくれたのだが、俺の方がわたわたしてしまい、ずいぶん待たせることになってしまった。

それから、上司にまた書類のチェックをされて、助言をいただいた。小言とも言う。彼も暇なわけではないのに、ようも手が回るものだなと変な感心をした。
先輩と今度の仕事の相談をしたかったが、先輩は当番が付いていてなかなか事務所に戻ってこない。書き物をしながら、軽く食事をしたり・・・待ちくたびれた。
客の様子を見に行って、休憩室の長いすで半ば眠っていたら、やっと先輩が現れた。男二人で仕事の話を少しする。


帰りの空は雨もやんで、雲の切れ間から星が瞬くのが見えた。オリオン座が西の空に傾いている。
緑濃い沈丁花の木に赤い房状の蕾が沢山ついているのが、夜目にもわかる。夜風も、コートの襟を立てるほどの冷たさではない。
冬も終わりだ。

一日、がんばったと思う。
晴れ。温かく、土の色に春のはしりを感じた。
今朝あたりから何となく、胃に違和感を感じていた。昼ごろになって、はっきりと自覚される。
パキシルの所為か。SSRIはどうしても飲み始めに消化器系に不愉快な副反応が出る。身体が薬に慣れるまでしばらく苦しいなと、諦めるしかない。
それと軽い倦怠感。アモキサンの退薬反応であろうか。単に月曜日の所為かもしれない。
腹具合が悪いといいながらも、しっかり食事だけは摂るところが、俺の特徴だ。肉体労働ゆえ、腹減っていては話にならん。無理してでも食うのである。

晴れたからではないだろうが、店は忙しかった。また出入りも激しかった。
夕方営業会議。今週は並列で現場を抱えている。いまいち体調不良であるが、しゃきんとしなくてはと思う。
会議の後、商談がひとつ。客の表情が微妙なものであったので、嫌な予感がした。
俺の説明がわからないらしい。難しく話しているつもりはない。話がかみ合わないなと思っていたが、客は現在の状況をはっきり把握していないようであった。
もっと自分のことには関心を払おうよ、と思う。
初っ端からの話を繰り返す。俺も面倒であったが、客も疲れたようであった。
完全にわかっていないのではないかと思われたが、特に質問もなく終了。いいのだろうか?


夕食に、折菜が並んだ。例年なら畑は雪の下であるが、暖冬ゆえもう折菜が出た。いつも折菜をくれるおばさんが、芽がぼうぼうに出ているからいつでも折って持っていけばいい、と言ってくれたそうだ。
油揚げと煮るととても旨い。少しほろ苦い味がする。
折菜の煮びたしと、ひじき豆、さわらの塩焼き、味噌汁、の夕食。
「さわらは魚偏に春って書くんやで」と妻が言った。
さわらの旬が春なのかは知らない。一年中あるような気もする。
妻は、春の香りを食卓に出してみたつもりらしい。心づかいが可愛いと思う。

南風の強い一日。生暖かい風に乗って、雨が降る。春めいた雨ではない。枯れた景色に、やけに温かい雨が不釣合いであった。


今日はバレンタインデーである。既婚者の俺にはあまり関係のない日である。
職場に大掛かりな義理チョコの習慣はないが、実質はあると言ってもいい。本命チョコではない、「お世話様チョコ」とでも言えばいいのか、そんなものをいくつかもらった。

そして、今日は俺の娘の誕生日だ。
妻は二年前のバレンタインデーに、誰にもまねの出来ない贈り物を俺にしてくれたというわけなのだ。一生分のバレンタインチョコをもらう以上のことだ。だから、妻からのチョコレートはないことになっている。
娘のプレゼントはアマゾンで絵本を5冊、買っておいてある。
身近に本のある生活は豊かだ。望んだときにいつでも物語に触れられるのは、素晴らしいことだと思う。
娘はもちろん自分では読めない。俺か妻が読み聞かせてやることになる。遊びのレパートリーの少ない俺だから、読み聞かせは、父娘の触れ合いのよい機会になるだろう。

それに加えて、友達からの入れ知恵で、アンパンマンのレトルトカレーを買って帰ることにした。
結局これが一番喜んだもよう。パック2個に小分けされている商品なのだが、二つとも食べた。旺盛な食欲である。

【娘の書棚】
しろくまちゃんのほっとけーき・・・ホットケーキが好きな娘が喜ぶと思われ。
ブルンミとななつのふうせん・・・色鮮やかで、可愛い絵柄に惹かれた。
うしろにいるのだあれ・・・単純な動物の名前あて遊びだが、構成がよい。親子で楽しめる。
かくしたのだあれ・・・これも遊べる絵本。探し物と数遊び。
くれよんのくろくん・・・娘には少し難しいかと思われるが、他者の個性を認め合い、協力する大切さを知ってほしい。

晴れ。温かく柔らかな日差しの注ぐ一日であった。

37歳の声を聞いて、というわけではないが、目の衰えを感じる今日この頃である。
先輩もそうらしい。二人して、肉体の老化の兆しについて会話。
寒くなると足腰が痛くなるとか。風邪が治りにくくなったとか。脂ものを以前ほど受け付けなくなったとか。そんな寂しい話をした。
以下は先輩の実例である。
巷で話題の「メガマック」というマクドナルド社のハンバーガーがある。発売直後に、先輩は息子と出かけて食べたそうだが、ようよう一個を食ったという。4枚のビーフパテが胃に重く、半分過ぎて嫌気が差してきたそうだ。息子は「メガマック」にチキンナゲット・ポテト・飲み物のセットをぺろりと平気で平らげたという。父親の先輩は夕方まで、胃がもたれて仕方がなかったというのに。若いってすごいなと感心していた。
俺はまだそのハンバーガーを食ったことがないので、詳細はわからないが、オーストラリアのお徳用肉のビーフパテ4枚と聞いて、さぞかし脂っこくもぱさぱさなのだろう、と想像した。
またテレビ番組を見ていて「ノーマン・パーキンソン」という外国人の名前のテロップを、先輩は思わず「ノーパン・マンキンソン」と読み間違えたとか言う。
ノーパンでマンでキンは・・・、神聖なる職場ではマズイやろう、先輩!
二人で大笑いした。

しかし、ここに記述してみて、俺もなんだか一瞬そう見えた気がした。
「バブル」を「バルブ」と間違える老人など、以前はよくいた。英語教育を受けていない高齢者の世代の、独特な現象だと思っていたのだが、そうではないのかもしれない。
先輩や俺の例をみると、日本人は年を経るとカタカナ語や外国の名前などに弱くなるのではないか、という疑いを感じる。要するに、我々は脳の老化が進んでいるもよう。

先輩と俺はいつも、頭の悪そうな話になってしまう。しかし当の先輩は至極まじめな顔で話すのだから、余計可笑しさがある。緊張感がどろどろに融けて、いい感じだ。
今日の現場もまったりと独特の雰囲気で、終了した。仕事自体はうまくいった。よろしかろう。

小雨が降ったりやんだり。空は薄く青空である。彼方に虹が現れた。

最近ネットの人間関係について思うことが多々あった。他人の発言の意図をはかりかね、俺は思い悩んだことであった。
しかし、俺が誰しもに「いい人」と思われる必要もない。他人を傷つけまいとあいまいな言葉で濁すのは、返せば、俺自身を守ろうとする卑屈なこころの表れ、とも言える。
仮面をかぶって演技をするのはリアだけで充分だ。それに疲れて、はけ口を俺はネットに求めたのではなかったのか。

女房に惚れ続けているのが気持ち悪いと思うなら、思え。他の女にうろちょろする方が気持ち悪い。
気障ったらしい書きようだと思うなら、思え。思ったとおり書いているのだから、センスの違いだ。
同情をかいたいのだと思うなら、思え。母親を偲ぶ気持ちに偽りはない。
もう、俺の仁義に合わないことはしないわ♪
以上。


明日の予定現場の下見に職場に出た。とっくり話し合ったはずだが、どうも客は不安そうであった。客にとっては一世一代の勝負なのだから、仕方のないことだろう。ひとしきり言い聞かせるが、やはり不安げであった。
どうしても俺には日常業務のひとつとしてしまいがちである。もっと客の気持ちを思いやらねばならん、と思う。今日はこれ以上の成果を望めないようだが、現場では丁寧かつ迅速な対応を心がけようと、思いを新たにした。
技術的にも日々の勉強を怠れないが、それ以外の面でも修行が必要だ。人生経験の不足が思われる。もっと弱い立場を思いやり、寄り添うことができるようになりたい。


夕食は鱈チリ風の鍋物。
妻が近所のおばさんに教わったという、大根の薄切りをしゃぶしゃぶして食うやり方を試してみた。
向こうの透けるほど薄くついた大根である。鍋に入れるとみるみる嵩が減って、量がいける。ポン酢に合って、なかなか宜しかった。
人参などもしてみると、栄養的にいいのではないかと思われた。今日はなかったけど。
食後にレタスを半分ほどかじり、満足であった。

妻は、長くなってきていた前髪を自分で切った。切っているうちに短くなってしまったとかで、悔しそうであった。いつまでも、前髪をいじっていた。
とはいえ、俺が切ってやった娘の前髪よりは、ずっと見栄えがよい。妻が言うように、外を歩けない風ではないと見えた。
むしろ俺は、少女めいて可愛く、妻の個性にあっていると思った。正直にそう言うと、文句を言われそうだ。文句とは・・・「なんでもいいんやろ」とか、「どうでもいいんやろ」とか、「どうせガキ臭いよ」とか、言われそう。
「美容院で切ったらどうです?」とだけ言ったら、不経済だと返された。そんなものなのか。
妻は後ろの髪をまた伸ばすつもりらしい。
そうすると、手のひらに冷たくずっしりと重い黒髪の、あの感触を俺はまた楽しめるというわけである。それは喜ばしいことである。
白梅も紅梅もまだ先だが、芳しい匂いの傍にあること!

小雨が降ったりやんだり。

午前中は職場に出た。得意客廻りをして、店番の手伝いをした。連休前の土曜日だというのに、店は混雑していた。予定外の仕事だが、俺はそれほど苦痛に感じていなかった。
俺の働いているのを見つけた上司が「大丈夫なのかね?」と声を掛けてきた。俺の体調を気遣ってくれた発言なのだろう。しかし、気分を逆撫でされた。
応援を頼んだ先輩のように「すまないねぇ」くらいの言葉にしてほしい。必要以上に案じられるのは、あまりいい気分ではないのだ。
上司に偏見があるとは思わないが、対応の仕方には難があると思う。言葉はやはり難しいものだとも思う。相性ということもあるだろう。
別な考え方では、上司に案じられるほどの様子であることを教えられたか。少しばかり上向いたからと、普段通りに動くのは無理なのだと、自戒しよう。


正午に遅れて帰宅。
午後はしばらくPCに向かおうと思っていたら、妻に買い物に誘われた。
娘と留守番でもいいのだが、俺は子供だましのネタが少ない。娘のパワーに圧倒されて、困ってしまうことも多いのだ。最近娘も我侭をいうようになり、余計に扱いあぐねることもある。
気分転換にもなるだろうと、三人で買い物に行くことにした。

肉料理が続いたとて、今晩は魚にした。赤カレイの、大きくて良さそうなのを三尾買った。それと、しばらく貝を食っていないので、俺のリクエストにより、しじみを購入。その他、日常的に使用する食材をいろいろと。
途中娘がキャラクターもののレトルトカレーをほしがって、その場から動かなくなって困った。妻は買ってやったらいいではないかと言ったが、俺はここが親の我慢のしどころだと思った。
「それはいらない」と言って娘を説得したが、聞き入れてもらえない。
「買わないよ」と強めに言って、抱き上げたら、そっくり返って大泣きした。周りの買い物客が振り返って、非常に恥ずかしかった。妻は、いわんこっちゃないという顔をして、俺を見た。
なだめながら、急いでその場を離れた。娘はしばらくぐずっていた。
俺はほうほうの態で、妻に「いつもこんな騒ぎをおこしているのですか・・・?」と尋ねた。
妻は、子供と買い物に行く苦労が少しわかったか、と苦笑いした。そして、なるべく危険地帯(キャラものの製品のあるところや駄菓子の並んでいるところ)には近づかないようにするのだ、と教えてくれた。やむを得ない場合は「ひとつだけね」と強調して、納得させて買ってやっているのだ、と。

妥当だ。至極適切な対応である。毎日の経験が着々と、妻を母親にしているのだと感心した。
俺の制止の仕方には問題がありそうだ。否定的な言葉を出したのが失敗のひとつだと思った。娘との呼吸の合っていなかった点も思われる。
こういったことは頭でわかっていても、とっさにできないものである。
いかに俺が普段子供と接していないかを物語る出来事であった。
また、今思えば、上司と俺とのやり取りにも似た匂いがする。

魚料理の苦手な妻にかわって、赤カレイの下準備だけしてあげた。三尾ともメスで、卵を沢山抱えていた。煮付けにする。
妻が夕食の支度をしている間、娘と通信教育(?)のビデオなど鑑賞。これは、時間は短いが、娘は集中して見る。子供の関心を引くつくりは、さすがである。

夕食は、赤カレイの煮付け、筑前煮、しじみの味噌汁、水菜のおひたし。カレイの卵がねっとりとして、食いでがあり、たいへん美味であった。

昨日に引き続き晴天。明らかな陽光が景色を美しく見せていた。だが、大気の中に春の匂いは、まだ感じられない。


今日は朝っぱらから現場だった。超慌ただしかった。ま、俺は「現場第一の男(爆)」ゆえ、どっちかというと好ましい。もともと口が重いが、最近の精神状態では、営業がしんどくていかん、というわけだ。同じ疲れるなら、現場疲れのほうが、まだいいわい。
若いのと二人、静かな仕事であった。だが、あまり大人しすぎるのはどうかと思う。
なんか、しゃべれよ・・・。お天気の話でもいいぞ?って感じであった。
この若いのには、最近顔をあわせるたびに、細かいことを諭していたゆえ、俺のことを「小言じじぃ」と認識してしまったのかもしらん。
といっても、細かいことが大事ってこともあるんだぜ。小さなことからこつこつと・・・って言うじゃねぇか。
ある意味、それって、俺が上司に感じている偏見と同じ種類である。ある意味というか、そのまんまだろうって話もあるな。俺=あの上司・・・、それは嫌だろう、俺!
ちと、この若いのに対する俺の態度を改めなくてはいかんかな、と殊勝にも思い始めた。遅いかもしれんが。

現場から上がったら、お姐さんが待ち受けていた。書類の書き漏らし的な問題。気を利かしてくれてもいいじゃんか、と都合のいい言い訳が浮かんだ。

朝の一仕事の関係で、予定が圧した。脱力しがちな身体を引っさげ、えっちらおっちら駆け回る。
飯食ったり、煙草吸ったりする時間、ぼーっとする時間って、労働者には必要なものだと思われるのだが。如何?
それでも、キツイ当番からは外れているし、贅沢言ってはいけないのかも。

夕、現場の顛末書を書いていたら、若いのが俺に話しかけてきた。今度の会議の相談だ。指導を請うってやつですな。なんのかんのいっても、俺に懐いているのかもしらん。
正直、俺も自分の書き物に乗ってきたところだったし、手を止めるのは嫌だった。「面倒くせぇ。んなもん自分でなんとかせぇ」と思ったが、聴いてあげた。そりゃ、偉そう過ぎる言い方か。
俺の勉強にもなるし、仕事の確実性を求める身としては、やぶさかではない。そんなまっとうな気持ちもあった。としておこう。事実だ。
二人して資料に目を凝らし、侃々諤々。またまた細かいことばかりに目が行く俺で、そこのところを指摘してやった。若いのは今ひとつ判らんようであった。
修行が足りん。眼力を鍛えさせる必要がありそうだ。しかし、それはまた「これから♪」のお話である。今日のところは勘弁してあげよう。
「ほ~れ、ほれほれ、ここじゃよ」と教えてあげた。
いつもより、ちょっと優しい俺であった。

晴れ。きりりとした冬の大気に、空が澄み渡っていた。

本日は何もコトをなさないことにした。
鬱の波がじんわり続いており、どうしても「天を呪い、ひとを恨み」といった気持ちになりがちだからだ。こんなときは、何もしないにこしたことがない。
娘のままごと(?)の相手を、不真面目に務めたり。CMソングに合わせて踊りだす娘を鑑賞したり。寝転がってできることばかりに、終始した。

嗚呼、娘よ。こんな父を見て不甲斐ないと思うか?
・・・やめよう。気が滅入る。
男ってやつは、休日はごろごろしているものだ、と娘に刷り込んでおくのは、ある意味、彼女の将来のためになるかもしれん。


歯間ブラシを切らしていることを忘れていた。近所のドラッグストアには、俺の使っているサイズは売っていない。間に合わせにフロスを使ってみたが、使い勝手が悪かった。
すっきりせず気持ちが悪い。
明日、行きつけの歯科に寄って買ってこなくてはならんわい。忘れないようにしなくては。

晴れ。眩しいほどだった。
昨日まででうっすら積もった雪も、融けて消えた。儚い冬だ。

美しい空を見上げながら、通院。
自分でも判断しがたい最近の体調であるが、主治医もそうらしかった。俺のよたよたした病状を聞きながら、思案しておった。俺のような「すこ~し悪くて、なが~く悪くて」という患者は、医師としては悩ましいのだろう。
日常生活が大幅に阻害されるほどではないところが、ミソだ。
悪名高い頓服を出されそうになったが、手持ちがあるゆえ断った。
この頓服について正直を言えば、以前一服飲んだおり、世間で噂されているような、ドッカーンと効いた感じがさっぱりなかったのだ。だからもらってもしょうがないかなと思う。
くれぐれも何もしないようにと諭された。

道草をして書店に寄った。駐車場に入れるとき、一瞬余所見をしたら縁石に乗り上げた。シューという不穏な物音が運転席まで響いてきた。
嗚呼、パンクした・・・。
ぴっちゃんこのタイヤを前に呆然とする俺。パンクだ。それも、側面が切れておる。タイヤがお釈迦だ。
最前、主治医の言っていた「くれぐれも何もしないように」の言葉が、俺の脳内にリフレインしてよみがえった。
スペアに入れ替えるのも忌々しい。妻に来てくれるように電話をした。
パンクしたタイヤを外し終え、意気消沈しているところへ妻が駆けつけた。開口一番に「横っぺやん!これ治るん?」と言った。
治らないとわかりきったことを、わざわざ確認してはいかん。しかし、ぞんざいな答えを返すと、妻は激怒すると思われた。あえてのんびりした様子で答えた。
でも、やはり妻は怒り出した。パンクしたわけを答えたら、更に怒った。怒るなら訊かなければいいのに・・・。
入れ替える新しいタイヤの値段を訊くから、聞くと怒るだろうにと思いながらも正直に答えたら、やっぱり怒った。
「ばかばかばか~」と罵られながら、妻の車にタイヤを積み込んだ。罵ったところで、タイヤが治るわけでもなし。なってしまったものはしかたないではないか。心の中で勝手な反論をした。
妻の運転で、近くのスタンドに持ち込むことになった。車内では、娘も乗っていることもあって、さすがに罵られることはなかった。スタンドまでの間に妻の怒りも覚めやり、俺の大人しいのに気づいたのか「こんなこともあるよっ、ね、先生。元気だしていこう!」などと、優しい言葉を掛けてくれた。

スタンドにて。
新しいタイヤを待っている間、妻の車の無料点検をしてもらった。すると、右のリアのタイヤだけ空気圧が異様に少ないと指摘された。調べてもらったら、なんとパンク。ビスが刺さっていたのだ。
夫婦二人、顔を見合わせて笑うしかない。スタンドの兄さんも苦笑いしていた。
いくら仲が良くても、パンクまで一緒にすることはないだろうに。
妻のパンクは治せる範囲であった。
予定外の出費は二万ほどであった。それだけあれば、美味しいものがたらふく食べられただろう、と思うと惜しい。しかし、妻のパンクも分ったことだし、怪我の功名(?)にしておこうということになった。


今夜の、再婚記念日のご馳走は漠然とすき焼きでも、と考えていたのだが。出費もあったことだし、何より初心を思い出すこころで、「貧乏鍋」にすることに決まった。妻が言い出したのだが、俺もそれはぴったりだと大賛成した。
大学を卒業したばかりの、素寒貧で右も左もわからなかった新婚の昔。妻と俺は、白菜と豚バラだけの貧乏くさい鍋料理をしたものだった。安上がりで、温まり、腹いっぱい食べらるのが良かった。
我々夫婦の原点のような料理であるから、最もふさわしい献立だ。

懐かしく、そしてやはり美味かった。飽きのこない味だ。

雨。昨日とはうって変わって、肌寒い。

37歳になった。
若い頃は37歳と聞くと相当大人に感じたが、なってみるとそれほどでもない。むしろまだまだ未熟者である。
職場では中堅どころで働き頭なのだろうが、勉強することがまだ多いと感じる毎日である。
日々怠らずに、頑張りすぎずに、精進したい。


今日の体調は・・・まずまずかな。依然として倦怠感はあるが、酷くはない。エンジンが回りにくい感じ。
やらなくてはいけないことはいくつも重なってくるのだが、あえて一つ一つ仕事を片付けていくイメージで、過ごした。
サイクルが早いのは自覚しているが、上下動の幅が大きくていかん。乱気流に巻き込まれたかのようである。渦中の人は結構辛いのである。しかし、こうして突き放して見つめられるのだから、まだ余裕があるのだろう。
日記に一日のことを書き付けていると、違う考え方も見えてくる。読み返して反省することもできる。それがいくらか、明日へ生かされてきているのだろうか。
少しずつ幅が小さくなり、サイクルも伸びていくことを願うことにしよう。

10時ちかくの帰宅であったが、妻が娘を起こして待っていてくれた。遅くまで起こしていてはいけないんじゃないか、と言いながらも、俺の誕生日だからだと分っているから、その口調はぬるい。
「ハッピー・バースディ」の歌と、チョコのデコレーションケーキでお祝いをしてもらった。大きなろうそくを三本と小さなろうそくを七本立てられたケーキは、針山のようだった。
主役だからと、俺にはピーターパンのマジパンの載った一切れが分けられた。ちょっと嬉しかった。

昨日夜半より、生あくびが頻繁に出だし、左目から涙がだらだらと流れ始める。偏頭痛の前駆症状である。
気がつくと痛み出していた。今回は頭よりも、どちらかというと、左目の奥が痛んだ。それと左肩の凝る痛みだ。
いつもよりも軽め。安静にしておれば治まるかと思われたが、嘔気を感じ始めた。結局イミグラン服用。
横になって目(と頭)の痛みに耐えているうちに、眠ってしまった。
朝の目覚め時、頭の痛みとも言いかねる、かすかな違和感が残っているのを自覚。倦怠感もある。眠気がひどく、二度寝をした。
昼ごろ、妻に食事はどうするかと起こされて、寝床から出る。今度はすっきりして起きられた。

食事をとって、職場に出た。つらりと回って、指示だけ加えて、早々に退出。


帰りに床屋に寄った。行きつけの床屋を覗くと、混んでいた。待ち時間がずいぶんかかると言うから、申し訳ないが浮気して、別なところに行った。今どき流行の、安くて早いところ。沢山の理髪師がいて、次から次へと、沢山の客をさばいていく。
髪型にこだわりはない。「短くしてくれ」と言うだけである。若い理髪師が、俺の髪をばっさばっさと切り落としていく。俺の髪をがしがし洗う。ひげを剃るのは、年配の別の理髪師であった。分業されているのだな。
1575円で全てがすんだ。出来はそこそこなのではないか。俺としては次は、行きつけのところに行くが。

帰宅すると妻が「髪切ってきた~」と言って、擦り寄ってきた。首筋の刈り上げた部分をなでるのが、妻のお気に入りなのだ。
俺の首をなでながら、妻は「違うところ行ったやろ~? 違う匂いするわ~」と言った。するどいな。女は匂いには敏感なものだ。
さらに「ヘンな匂いやわ~。お父さんが床屋に行った時の匂い」と言って苦笑いしておった。
確かに、おじさんの整髪料の匂いと言おうか、けっこうキツイ香りがするとは、俺も思っていたのだ。ま、俺もおっちゃんだから、気にせんでもよろしい。
妻にそう言ったら、「なんか・・・や~ん」などと言っておった。
そう言うなら、これからはどうでも行きつけの床屋に行かねばならないな。「や~ん」という言い方は何気に可愛かったが。

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